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おりもの異常?それとも正常?【女性医師が解説】気になる色・量・匂いの原因と、今すぐ知りたい対処法と受診の目安

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「おりものの変化」には理由があります。


色や量、においが気になるけれど…

「これって普通?」

「病気のサイン?」

と不安に感じていませんか?

実は、おりものは女性の体調やホルモンバランスを映し出す大切な健康のバロメーター。

でも、

「正常なおりものって?」

「どこまでが自然な変化?」

といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、おりものの基本的な役割から、妊娠・生理周期・更年期などライフステージ別の変化、注意が必要な異常のサインまで、画像付きでわかりやすく解説します。

婦人科を受診すべきか迷ったときの目安もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

目次

おりものって何?その役割と健康のバロメーター

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「おりもの」は、医学的には「帯下(たいげ)」と呼ばれ、子宮や膣からの分泌液が混ざり合ったものです。女性なら誰でも持っており、その役割は多岐にわたります。 

おりものの主な役割

膣の自浄作用

膣内の細菌バランスを保ち、汚れや古い細胞を体外に排出することで、膣内を清潔に保ち、感染症から守ります。

受精のサポート

排卵期には精子が子宮に入りやすいように、粘り気のある性状に変化し、受精を助ける役割があります。

性交時の潤滑

膣の潤いを保ち、性交をスムーズにする働きもあります。

おりものは、ホルモンバランスや体の状態を映し出すバロメーターのようなもの。普段からご自身のおりものを観察しておくことで、健康状態の変化や、時には病気のサインにいち早く気づくことができます。

 

正常なおりものの「色・量・匂い・粘度」

健康なおりものは、どんな色や量、匂いをしているのでしょうか?多くの方が抱える疑問にお答えします。

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※画像はイメージです

健康なおりものの特徴

• 色

透明、または乳白色(少し黄色みがかったり、白っぽかったりすることもあります)。

• 量

個人差がありますが、下着に少しつく程度。生理前や排卵期には増える傾向があります。

• 匂い

ほとんど無臭、またはわずかに甘酸っぱい(ヨーグルトのような)匂い。

• 粘度

サラサラしたものから、少し粘り気のあるものまで、時期によって変化します。

 

【画像で解説】生理周期とおりものの自然な変化

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女性の体は、生理周期に合わせてホルモンバランスが大きく変化します。それに伴い、おりものの量や粘度も自然に変わっていくのが正常な状態です。

1.生理直後~卵胞期(生理終了直後から排卵まで)

特徴

量は比較的少なく、サラサラとした水っぽい性状のことが多く、色は透明~乳白色です。

解説

卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が少しずつ増え始めます。 

2.排卵期(生理開始から約2週間後)

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※画像はイメージです

特徴

量が最も増え、透明でゼリー状、または生卵の白身のようにドロっとしてよく伸びる性状になります。

解説

エストロゲンの分泌がピークに達し、排卵を促します。精子が子宮に入りやすくなるように、おりものが変化する時期です。

3.黄体期~生理前(排卵後から生理開始まで)

特徴

量は減少し、白っぽく濁り、粘り気が強くなります。ポロポロとした塊状になることもあります。

解説

黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増えるため、膣内の自浄作用が強まり、おりものの性状が変化します。この時期は、外陰部のかゆみを感じやすい人もいます。 

4.生理前のおりものと「もしかして妊娠?」のサイン

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生理前のおりものは通常、量が減り、白っぽく粘り気が増す傾向にあります。しかし、中にはいつもと違うおりものに気づき、「これって妊娠のサイン?」と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

妊娠超初期のおりものの変化

妊娠初期には、ホルモンバランスの変化によりおりものの量が増えたり、色が乳白色やクリーム色になったりすることがあります。

ごく少量ですが、着床出血としてピンク色や茶色のおりものが出ることもあります。これは生理予定日の数日前に起こることが多く生理と間違えやすいので注意が必要です。

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※少量の着床出血イメージ画像

 生理前のおりものとの見分け方

生理前のおりものは、通常は量が減り、粘り気が増すことが多いですが、個人差が大きいです。

妊娠の可能性が考えられる場合は、おりものだけでなく、生理の遅れ、吐き気、だるさ、胸の張りなどの他の初期症状も併せて観察しましょう。

 妊娠検査薬を使う目安

生理予定日から1週間以上経っても生理が来ない場合は、妊娠検査薬を使用するのが一般的です。不安がある場合は、婦人科を受診しましょう。

 

要注意!おりものの「色・量・匂い」異常サインと病気の種類

ここからは、普段と違うおりものに気づいた時に「もしかして?」と疑うべき異常なサインと、考えられる主な原因について詳しく解説します。

1.こんな色が危険!色別おりもの異常と原因

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茶色いおりもの

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特徴

茶色っぽい、血液が混じったような色のおりものです。

考えられる原因

・不正出血
生理と生理の間に起こる出血。ホルモンバランスの乱れ、ストレスなど。

・着床出血
妊娠初期にごく少量見られることがある出血。

・性交後の出血
性交時の摩擦や炎症など。

・子宮頸管ポリープ
子宮頸管にできる良性の腫瘍。

・子宮頸がん・子宮体がん
早期のサインとして不正出血が見られることがあります。

 こんな時はすぐに受診!

少量でも生理ではない時期に茶色いおりものが続く場合や、生理ではない出血が頻繁に起こる場合は、必ず婦人科を受診しましょう。特に閉経後の不正出血は注意が必要です。

茶色のおりもの詳細はコチラ>

 

 黄色・黄緑色のおりもの

おりもの黄色・黄緑色
特徴

黄色や黄緑色で、量が増えたり、泡状になったり、強い匂いを伴うことがあります。

考えられる原因

・細菌性膣炎
膣内の細菌バランスが崩れた状態。

・トリコモナス膣炎
性行為で感染する原虫による感染症。泡状のおりもの、悪臭を伴うことが多いです。

・クラミジア感染症・淋病
性行為で感染する細菌による性感染症。無症状の場合もありますが、おりもの異常が見られることもあります。

こんな時はすぐに受診!

強い匂いやかゆみ、排尿時の痛みなどを伴う場合は、早めに受診しましょう。

黄色・黄緑色のおりもの詳細はコチラ>

 

 白いおりもの(カッテージチーズ状)

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特徴

白く、ポロポロとしたカッテージチーズ/酒粕/ヨーグルトのような塊状。強いかゆみを伴うことが多いです。

考えられる原因

・カンジダ膣炎
カンジダ菌という真菌が増殖して起こる感染症。免疫力低下や抗生剤の使用で発症しやすいです。

こんな時はすぐに受診!

外陰部の激しいかゆみを伴う場合は、カンジダ膣炎の可能性が高いです。市販薬もありますが、自己判断せずに婦人科を受診しましょう。

白いおりもの詳細はコチラ>

 

 ピンク色のおりもの

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特徴

ピンク色で、ごく少量の血液が混じっているような色。

考えられる原因

・生理前・生理開始時
生理が始まる直前や、生理の初期に古い血液が混じるため。

・着床出血
妊娠初期にごく少量見られることがあります。

・不正出血
ホルモンバランスの乱れなど。

・性交後出血
膣や子宮頸部の炎症など。

・子宮頸がん
ごく初期のサインとして見られることもあります。

こんな時はすぐに受診!

生理ではない時期にピンク色のおりものが続く場合や、性交後に毎回出る場合は、念のため婦人科を受診しましょう。

 

 灰色のおりもの

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特徴

灰色がかった色で、魚のような生臭い匂いを伴うことが多いです。

考えられる原因

・細菌性膣炎
膣内の常在菌のバランスが崩れ、特定の細菌が増殖することで起こります。

こんな時はすぐに受診!

特徴的な匂いを伴う場合は、細菌性膣炎の可能性が高いです。

 

2.量が多い?少ない?異常なおりものの量とその原因

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おりものが異常に多い場合

特徴

下着を濡らすほど大量に出る、水っぽい、泡状など。

考えられる原因

・感染症
トリコモナス膣炎、細菌性膣炎、カンジダ膣炎など。

・子宮筋腫
稀に漿膜下筋腫などが多量のおりものの原因となることがあります。

・ホルモンバランスの乱れ
ストレスや疲労など。

こんな時はすぐに受診!

異常な色や匂いを伴って量が多い場合は、感染症の可能性があります。

関連記事

「おりもの尿漏れみたい」の記事はコチラ>

 

 おりものが異常に少ない・出ない場合

特徴

デリケートゾーンが乾燥して不快感がある、性交時に潤いがない。

考えられる原因

・萎縮性膣炎(老人性膣炎)
閉経後や更年期に女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少することで、膣の潤いが失われる状態。

・ホルモンバランスの乱れ
ストレス、ダイエット、過度な運動などが原因でホルモン分泌が低下している可能性。

・抗ヒスタミン剤などの薬の副作用

こんな時はすぐに受診!

デリケートゾーンの不快感や性交痛がある場合は、婦人科で相談しましょう。「おりものが出ない」悩みも解決できます。

 

3.嫌な匂いがしたら?匂い別おりもの異常とその原因

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おりものの嫌な匂いは、デリケートな悩みであり、感染症のサインであることも多いです。

魚のような生臭い匂い

特徴

ツンとした刺激臭や、魚が腐ったような匂い。

考えられる原因

・細菌性膣炎
膣内の細菌バランスが崩れた状態。

こんな時はすぐに受診!

特徴的な匂いを伴う場合は、細菌性膣炎の可能性が高いです。

 酸っぱい匂い(きついヨーグルトのような匂い)

特徴

酸っぱい匂いが強くなったと感じる。

考えられる原因

・カンジダ膣炎
カンジダ菌が増殖すると、粘度のある白っぽいおりものと共に、酸っぱい匂いが強くなることがあります。

こんな時はすぐに受診!

 強いかゆみを伴う場合は、婦人科を受診しましょう。

 その他、ドブのような、腐敗臭、ツンとした刺激臭など

考えられる原因

トリコモナス膣炎、クラミジア、淋病などの性感染症、場合によっては子宮頸がんや子宮体がんといったより重篤な病気が原因となることもあります。

こんな時はすぐに受診!

明らかにいつもと違う不快な匂いが続く場合は、必ず婦人科を受診し、適切な検査を受けましょう。

おりもの臭いの詳細はコチラ>

 

ライフステージ別 おりもの変化と対処法

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おりものは、女性のライフステージと共に変化します。それぞれの時期に応じた特徴と、注意すべきポイントを知っておきましょう。

1.思春期のおりもの/初めての変化と正しい知識

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特徴

初潮の12年前からおりものが出始めます。最初は少量で白っぽいことが多いですが、徐々に量や性状が変化していきます。

注意点

感染症のリスクは低いですが、清潔を保つことの重要性を伝え、不安があれば婦人科受診を促します。

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「幼少期4歳5歳のおりもの」の記事はコチラ>

 

2.妊娠中・産後のおりものと体の変化【週数・時期別解説】

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妊娠中は、女性ホルモンの分泌が活発になるため、おりものに様々な変化が現れます。これは正常な変化であることがほとんどですが、中には注意が必要なサインもあります。妊娠初期から後期、そして産後の変化まで、時期を追って見ていきましょう。

妊娠初期(妊娠15週くらいまで)のおりもの

特徴

・量が増える
ホルモンバランスの変化(特にプロゲステロンの増加)により、おりものの分泌量が増加します。下着が湿るように感じることもあります。

・色
透明、または乳白色~薄い黄色っぽい色。

・性状
サラサラとした水っぽいものから、少し粘り気のあるものまで様々です。

・匂い
ほとんど無臭、またはわずかに甘酸っぱい匂い。

・着床出血
妊娠47週頃にごく少量ですが、ピンク色や茶色のおりもの(出血)が見られることがあります。これは受精卵が子宮内膜に着床する際に起こるもので、生理と間違えやすいですが、通常は数日で治まります。

注意点

・鮮血の出血や腹痛を伴う場合
大量に出血したり、激しい腹痛がある場合は、流産の可能性も考えられます。
腹痛がある場合は、異所性妊娠の可能性も否定できないので、すぐに医療機関を受診してください。

・かゆみや強い匂いを伴う場合
量が増えるだけでなく、かゆみや悪臭、ポロポロとした塊状のおりものがある場合は、膣炎などの感染症の可能性があります。

妊娠中期(妊娠1627週頃)のおりもの

特徴

・量は比較的安定
妊娠初期に比べると、おりものの量はやや落ち着くことが多いですが、個人差があります。

・色、性状
透明~乳白色で、粘り気は初期と同様にサラサラ~少し粘性があることが多いです。

 注意点

・黄色・黄緑色や、強い匂い、かゆみを伴う場合
引き続き感染症のサインの可能性があります。妊婦さんは免疫力が低下しやすいため、注意が必要です。

・多量の水っぽいおりもの
「破水かな?」と感じるような、突然多量の水っぽいおりものが出た場合は、高位破水の可能性も考えられます。自己判断せず、すぐに医療機関に連絡し、指示を仰ぎましょう。尿漏れと鑑別がつかない場合も医療機関をご受診ください。

・切迫早産
切迫早産の初期症状で帯下が多くなることがあります。また、切迫早産の原因が頸管炎のこともあるので、帯下が増えた場合は速やかに医療機関を受診して、超音波検査にて子宮頸管長を確認してもらいましょう。

妊娠後期(妊娠28週頃~出産まで)のおりもの

特徴

・量が増える
再びおりものの量が増える傾向があります。これは、出産準備として子宮頸管が柔らかくなり、分泌物が増えるためです。

・色、性状
乳白色~黄色っぽい、粘り気のあるものが増え、ドロっとした性状になることもあります。

・おしるし
出産が近づくと、少量の血液が混じった粘液状のおりものが出ることがあります。これを「おしるし」と呼び、陣痛開始の数日前~当日見られます。

注意点

・鮮血の出血や腹痛
おしるし以外の鮮血の出血や、強い腹痛を伴う場合は、常位胎盤早期剥離など緊急性の高い状態の可能性もあるため、すぐに医療機関に連絡してください。腹痛の伴わない場合も、前置胎盤でないことを医療機関で確認してもらいましょう。

・多量の水っぽいおりもの(破水)
破水は生ぬるい水が流れ出る感覚で、おりものとは異なります。臍帯の位置により胎児が徐脈になると緊急に帝王切開術が必要となります。早産の破水の場合は、緊急で医療機関を受診しましょう。妊娠37週以降は、医療機関に連絡して指示を仰ぎましょう。

・強いかゆみや悪臭
妊娠後期も感染症のリスクはあります。放置すると早産の原因になることもあるため、異常を感じたらすぐに相談しましょう。

産後(悪露:おろ)のおりもの

出産後しばらくの間は、子宮が元に戻る過程で「悪露(おろ)」と呼ばれる分泌物が出ます。これはおりものとは異なり、子宮内の血液や組織が排出されるものです。

・ 産後すぐ~数日
鮮血に近い赤色で、量も多いです。

・産後1週間頃~
茶色っぽい色になり、量が減っていきます。

・産後2~4週間頃~
黄色や白っぽい色になり、さらに量が減ります。

特徴

通常は産後1ヶ月程度で終わります。個人差があり、母乳育児をしていると早く終わることがあります。

 注意点

悪露の量が異常に多い、鮮血が続く、強い悪臭を伴う、発熱や腹痛がある場合は、子宮の回復が遅れていたり、子宮内感染症を起こしている可能性(産褥熱など)があります。まれに胎盤遺残の可能性もあります。すぐに医療機関を受診してください。

 

3.更年期のおりもの/量の変化と乾燥・かゆみ

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特徴

40代後半~50代前半の更年期に入ると、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少するため、おりものの量が減り、膣が乾燥しやすくなります。

トラブル

・萎縮性膣炎(老人性膣炎)
膣の潤いが失われることで、かゆみ、痛み、性交痛、少量の出血などを伴うことがあります。

・デリケートゾーンの不快感
乾燥により、下着との摩擦でかゆみが生じたり、ヒリヒリしたりすることもあります。

対処法

保湿剤の使用、婦人科でのホルモン補充療法(HRT)などがあります。萎縮性膣炎はホームケアとホルモン治療で改善が見込めます。

更年期・閉経後の「おりもの」について>

 

4.閉経後のおりものと気をつけるべきこと

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特徴

閉経後も女性ホルモンの分泌はさらに減少するため、おりものはほとんど出なくなるか、非常に少量になります。膣はより乾燥しやすくなります。

注意すべきサイン

・閉経後の不正出血
閉経後に少量でも出血があった場合は、子宮体がんや子宮頸がんなどの病気が隠れている可能性があるため、必ず婦人科を受診してください。

・水っぽい、または茶色いおりもの
閉経後、血液が混じった水っぽいおりものが出る場合は、子宮体がんのサインであることがあります。

対処法

定期的な婦人科検診(子宮頸がん検診、子宮体がん検診)が非常に重要です。

更年期・閉経後の「おりもの」について>

 

おりものトラブルを防ぐ!正しいセルフケアとデリケートゾーンケア

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普段の生活でできる、おりものトラブルを予防するためのセルフケアをご紹介します。

1.デリケートゾーンの洗い方

・石鹸でゴシゴシ洗わず、お湯で優しく洗うか、デリケートゾーン専用のソープで洗いましょう。
・膣内は常在菌がいるため洗わなくても大丈夫です。
・洗いすぎは常在菌のバランスを崩す原因になるので注意しましょう。

2.下着選び

・通気性の良い綿素材の下着を選び、締め付けすぎないようにしましょう。
・化学繊維は蒸れやすく、雑菌が繁殖しやすいので避けるのがベターです。

3.おりものシートの選び方・使い方

・こまめに交換しましょう。
・かぶれやすい方は、無香料・無着色のタイプや、オーガニックコットン素材のシートを試してみるのも良いでしょう。
・長時間の使用は避け、自宅ではなるべく使用しないようにしましょう。

4.生活習慣の改善

・ストレス、睡眠不足、疲労はホルモンバランスを乱し、おりものに影響を与えることがあります。
・バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけましょう。
・免疫力低下は感染症のリスクを高めます。

5.膣内の洗浄は避ける

・膣内には自浄作用があるため、膣洗浄器などで洗いすぎると、かえって常在菌のバランスを崩してしまうことがあります。

 

迷ったら受診!婦人科を受診する目安と検査・治療

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おりものの変化はデリケートなサイン。少しでも不安を感じたら、一人で悩まずに婦人科を受診しましょう。

 「不安を感じたら」婦人科を受診するタイミングと目安

  •  量・色・匂いが明らかにいつもと違う、不快な匂いを伴う
  • 強いかゆみ、ヒリヒリ感、外陰部の赤み、腫れ、痛みがある
  • 排尿時や性交時に痛みがある
  • 茶色やピンクなど、血液が混じったおりものが生理ではない時期に続く
  • 閉経後に不正出血があった
  • 市販薬を使っても症状が改善しない、または悪化した

何科を受診すべき?婦人科の役割と当院での診療

おりものに関する悩みは、婦人科を受診してください。

当院では、女性医師が在籍しており、デリケートなご相談も安心してしていただけます。患者さんのプライバシーに配慮し、丁寧な診察を心がけています。

婦人科での検査と診断の流れ

1.問診

症状や生理周期、性経験の有無、過去の病歴などについて詳しくお伺いします。気になることは何でもお話しください。

2.内診

膣や子宮の状態を診察します。

3.おりもの検査(膣分泌物検査)

おりものを採取し、顕微鏡で観察したり、培養検査を行ったりして、原因となる細菌や真菌、原虫などを特定します。(例:カンジダ、細菌性膣炎、トリコモナス、クラミジア、淋病など)

4.超音波検査

必要に応じて、子宮や卵巣に異常がないか確認します。

5.子宮頸がん検診

不正出血などがある場合は、子宮頸がんの可能性を調べるため、細胞診を行うことがあります。

おりもの異常の主な治療法

原因によって治療法は異なります。

感染症の場合

抗生剤(内服薬や膣錠)や抗真菌薬(内服薬や膣錠、塗り薬)など、原因菌に合わせた薬剤で治療します。

萎縮性膣炎の場合

女性ホルモンを補うホルモン補充療法(HRT)や、膣の潤いを保つ保湿剤などを使用します。

ホルモンバランスの乱れ

生活習慣の改善指導や、必要に応じてホルモン剤を使用することもあります。

 

よくある質問(Q&A 

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おりものに関するよくある疑問にお答えします。

Q1. おりものは減らすことはできますか?/おりものが出ないのは異常ですか?

A1. 健康な女性でも、生理周期やホルモンバランスによっておりものの量は変化します。もし明らかに量が減ったり、出なくなったりして、膣の乾燥や不快感がある場合は、萎縮性膣炎やホルモンバランスの乱れの可能性があります。不快感が続く場合は婦人科を受診しましょう。

Q2. 生理前のおりものがいつもと違うこれって妊娠のサイン?

A2. 生理前のおりものは、黄体ホルモンの影響で通常は白っぽく粘り気が増す傾向にあります。しかし、妊娠超初期にはホルモンの急激な変化により、おりものの量が増えたり、色が変わったりすることがあります。特に生理予定日を過ぎても生理が来ず、おりものの変化に加え吐き気やだるさなどの症状がある場合は、妊娠の可能性があります。妊娠検査薬を試すか、婦人科を受診してください。

Q3. 生理が遅れていておりものが少ない(多い)のはなぜですか?

A3. 生理の遅れと同時におりものに変化がある場合、妊娠の可能性も考えられます。その他、ストレスや疲労、ダイエットによるホルモンバランスの乱れが原因で、生理周期とおりものの量が変化することもあります。ご不安な場合は、婦人科でご相談ください。

Q4. 性行為後のおりものの臭いが気になります。これって普通?

A4. 性行為後は、膣内のpHが一時的に変化したり、精液と混じったりすることで、一時的に匂いが変化することがあります。しかし、魚のような生臭い匂いや強い悪臭が続く場合は、細菌性膣炎や性感染症の可能性があります。不安な場合は婦人科を受診しましょう。

Q5. おりものシートは毎日使っても大丈夫?かぶれやすい場合の対策は?

A5. おりものシートは便利ですが、通気性が悪くなると蒸れて雑菌が繁殖しやすくなったり、かぶれの原因になったりすることがあります。毎日使用する場合は、通気性の良い素材を選び、こまめに交換するようにしましょう。かぶれやすい方は、自宅では使用しない、無香料・無着色の製品を選ぶ、下着の素材を見直すなどの対策を試してみてください。

Q6. 市販薬で対処できますか?どんな時に病院に行くべきですか?

A6. カンジダ膣炎など、一部の症状には市販薬もありますが、疾患の自己判断は難しいことが多いです。特に、過去に診断されたことがない症状や、色や匂いが異常な場合、強いかゆみや痛みがある場合、症状が改善しない場合は、必ず婦人科を受診してください。正しい診断と治療を受けることが大切です。

Q7. 更年期や閉経後も婦人科検診は必要ですか?

A7. はい、非常に重要です。閉経後も、子宮頸がんや子宮体がんなどのリスクは存在します。特に閉経後の不正出血は、子宮体がんのサインであることもあります。定期的な婦人科検診(子宮頸がん検診、子宮体がん検診)を受けることで、早期発見・早期治療に繋がります。

Q8. おりものと不正出血の見分け方は?

A8. おりものに血液が少量混じると、ピンク色や茶色になることがあります。判断が難しい場合は、生理周期と照らし合わせて、通常の生理の時期ではないのに出血がある場合は「不正出血」として扱います。特に閉経後の出血は、少量でも必ず婦人科を受診してください。

 

 まとめ/おりものは体のサイン、不安な時はご相談を

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おりものは、女性の健康状態を教えてくれる大切なサインです。

生理周期やライフステージによって変化するのは自然なことですが、色、量、匂い、性状に明らかな変化があったり、かゆみや痛みを伴ったりする場合は、体のどこかに異常があるサインかもしれません。

「これって大丈夫かな?」

「もしかして病気かも?」

と一人で抱え込まず、少しでも不安や気になることがあれば、お気軽に当院までご相談ください。

当院では、女性医師があなたのデリケートな悩みに親身に寄り添い、丁寧な診察と的確なアドバイスを提供いたします。

安心してご来院ください。

 

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院長 海老根真由美

白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)

産婦人科医師・医学博士

埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。

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