「おりもの尿漏れみたい?」見分け方、原因(月経・妊娠・病気・更年期)、受診の目安など疑問に女医が丁寧に解説!
更新日:2026.05.04
「おりものが水っぽい」
「水のようなおりもののせいで、下着や洋服が汚れてしまう」
そのような症状でお悩みの方は、じつは少なくありません。
おりものの状態はなかなか人と比べにくく、「ふつう」がわかりにくいものです。
今回は、水っぽいおりものが出てくるという状態について、原因や受診の目安をお伝えします。
目次
おりもの?尿漏れ?どっち!?
おりものだと思っていたら、実は「尿漏れ」だったということもあります。
まずは、出るタイミング、におい、下着が濡れる状況などから、おりものの変化なのか尿漏れの可能性があるのかを確認してみましょう。
まず確認したいポイント
「おりものなのか、尿漏れなのか分からない」と迷う方は少なくありません。見た目だけでは判断が難しいこともありますが、タイミングやにおい、下着の濡れ方を確認すると、原因を考える手がかりになります。
| 確認すること | おりものの可能性 | 尿漏れの可能性 |
|---|---|---|
| 出るタイミング | おりものの可能性 排卵期、生理前後、妊娠初期、更年期などで変化することがあります。 |
尿漏れの可能性 咳、くしゃみ、立ち上がる時、運動時など、お腹に力が入った時に出やすいです。 |
| におい | おりものの可能性 少し酸っぱいようなにおい、または無臭に近いことがあります。腟炎がある場合は、生臭いにおいが出ることもあります。 |
尿漏れの可能性 時間が経つとアンモニア臭が気になることがあります。 |
| 下着の濡れ方 | おりものの可能性 下着が湿る、水っぽいおりものがドバッと出るように感じることがあります。 |
尿漏れの可能性 じわっと漏れる、動作に合わせて濡れる、吸水パッドが必要になることがあります。 |
| 受診の目安 | おりものの可能性 量が急に増えた、におい・かゆみ・痛み・出血がある場合は婦人科で相談しましょう。 |
尿漏れの可能性 尿漏れを繰り返す、生活に支障がある、頻尿や排尿時の違和感もある場合は相談しましょう。 |
ただし、見た目やにおいだけで正確に判断するのは難しいこともあります。
「おりものなのか尿漏れなのかわからない」
「水っぽいものが何度も出る」
「下着が濡れる状態が続く」
という場合は、自己判断せず婦人科で相談しましょう。
〖1〗もれてくる「タイミング」をチェック
次のようなタイミングで、陰部から水のようなものが出てくる場合は、「腹圧性尿失禁」といって、尿漏れの可能性もあります。
- くしゃみ、咳などお腹に力が入ったとき
- 立ち上がったとき
- 運動中
タンポンを使用しても下着が汚れるようであれば、尿漏れの可能性が高いです。
〖2〗においをチェック
尿漏れの場合、しばらく時間が経つとアンモニア臭が気になってくるでしょう。色だけでは、よくわからない場合が多いです。
おりものは、一般的には少し酸っぱい、ヨーグルトのようなにおいといわれます。腟炎を起こしている場合はにおいが変化し、生臭いにおい・鼻にツンと響くようなにおいがすることもあります。
尿漏れの場合でも、ある程度婦人科で対応することが可能です。おりものか、尿漏れか、わからない場合にも、お気軽に婦人科でご相談ください。
尿漏れの原因や治療法について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
水っぽいおりものが大量に出る主な原因
尿漏れではなく、おりもの自体が水っぽくなっている場合について、考えられる主な原因をご紹介します。 水っぽいおりものは、排卵期や生理前後、妊娠初期などに自然な変化として起こることもありますが、年代や症状の出方によっては婦人科で確認した方がよいケースもあります。
排卵期・生理前後に起こる自然なおりものの変化
月経周期に伴っておりものの量や性状が変化するのは、自然なことです。 女性ホルモンの変化により、時期によってサラッとしたおりもの、透明で水っぽいおりもの、やや粘り気のあるおりものなどに変化することがあります。
生理が終わったあと
生理が終わったあとは、おりものの量は比較的少なく、サラッとした状態になることがあります。
排卵期の前後
排卵期の前後は、おりものの量が増えやすい時期です。 透明で水っぽく、少し粘り気のあるおりものが出ることがあります。 「月経と月経のちょうど真ん中あたりの時期に、水っぽいおりものが出る」場合は、排卵期に伴う自然な変化であることも多く、基本的には過度に心配しすぎなくてもよいでしょう。
排卵期から月経にかけて
排卵期を過ぎて月経が近づくと、おりものの量はやや減り、粘り気が出たり、白っぽい色や黄白色に近づいたりすることがあります。 また、生理前はにおいが少し気になると感じる方もいます。
【CHECK】
一時的・周期的なおりものの変化で、強いにおい、かゆみ、痛み、出血がない場合は、自然な変化の範囲であることもあります。
妊娠初期におりものが増えるケース
妊娠が成立すると、女性ホルモンの分泌量が増えるため、おりものの量も増えやすくなります。 妊娠初期には、サラッとしたおりものや、白っぽいおりもの、やや黄色みのあるおりものが増えることがあります。
ただし、おりものの性状だけで妊娠しているかどうかを判断することはできません。 月経が遅れている、妊娠の可能性がある、いつもと違うおりものの変化がある場合は、妊娠検査薬の使用や産婦人科への相談を検討しましょう。
また、妊娠中、特に妊娠中期以降に水のようなものが流れ出る場合は、破水との区別が必要になることもあります。 量が多い、止まらない、腹痛や出血を伴う、自分で判断がつかない場合は、早めに産婦人科へ相談してください。
【CHECK】
妊娠の可能性がある場合は、おりものの変化だけで判断せず、月経の遅れ、出血、腹痛、量の変化などもあわせて確認しましょう。
更年期・閉経後に水っぽいおりものが出るケース
更年期や閉経前後になると、「水っぽいおりものが増えた」「下着が濡れる感じがある」「尿漏れのように感じる」といったお悩みが出てくることがあります。
更年期は女性ホルモンの分泌がゆらぎやすい時期です。 そのため、月経周期が不安定になるだけでなく、おりものの量や性状にも変化が出ることがあります。 一時的な変化で落ち着くこともありますが、症状が続く場合や、におい・かゆみ・痛み・出血を伴う場合は、他の原因が隠れていないか確認することが大切です。
また、閉経後は女性ホルモンの低下により、腟や外陰部の乾燥、粘膜の萎縮、腟内環境の変化が起こりやすくなります。 そのため、腟の乾燥感、ヒリヒリ感、性交時の痛み、頻尿、尿漏れのような症状があわせて出ることもあります。
このような腟・外陰部・尿の症状をまとめて、GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)として考えることがあります。 更年期以降に「おりものが尿漏れみたい」と感じる場合は、おりものの変化だけでなく、尿漏れやGSM、萎縮性腟炎なども含めて確認すると安心です。
特に、閉経後に水っぽいおりものが続く場合、急に量が増えた場合、血が混じる場合、強いにおい・かゆみ・痛みを伴う場合は、自己判断せず婦人科を受診しましょう。
【CHECK】
更年期・閉経後のおりものの変化は、年齢による変化だけでなく、GSM、萎縮性腟炎、感染症、子宮や腟の病気などが関係していることもあります。
更年期・閉経後のおりものの変化について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
腟の乾燥、ヒリヒリ感、性交痛、頻尿、尿漏れのような症状もある場合は、GSMとして総合的に確認することがあります。
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更年期以降の乾燥・ヒリヒリ・性交痛・頻尿でお悩みの方へ
腟や外陰部の乾燥、ヒリヒリ感、性交時の痛み、頻尿・軽い尿漏れなどは、GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)として総合的に考えることがあります。
当院では、症状の原因を確認したうえで、ホームケア、局所ホルモン療法、モナリザタッチ、エムセラなどを組み合わせた治療をご提案しています。
※症状が軽い段階でもご相談いただけます。必要に応じてオンライン相談も可能です。
4. 病気の可能性
急なおりものの変化があったとき、病気の可能性を考えないわけにはいきません。
代表的な原因として、まず腟炎を考えます。
・細菌性腟症、カンジダ腟炎
性感染症ではありませんが、腟内環境の乱れにより発症します。性交渉の経験がない方でも発症することはあります。
・クラミジア感染症
クラミジアによる感染症で、女性は自覚症状がほとんどないことも多いです。黄色や黄緑色で、少し粘つきのあるおりものが出ることがあります。
・腟トリコモナス症
トリコモナスという原虫による感染症で、基本的には性感染症ですが、タオルの共有などで感染することもあります。黄色く、泡状のおりものが出ることがあります。
腟炎について下記の記事で詳しく解説しておりますので、参考にしてください。
悪性腫瘍(がん)
悪性腫瘍(がん)の可能性も、しっかりと除外する必要があります。
悪性腫瘍の場合、水っぽく、かつ、血が混じってくることが多いです。強いにおいがすることもあります。しばらくがん検診を受けていないという方は、がん検診も受けましょう。
婦人科を受診した方がよい水っぽいおりものの特徴
「おりものが水っぽい」そう感じた場合、受診すべきかどうかの目安として、次の項目をチェックしてみてください。
・常に水っぽいおりものが出る
・においも変わった、強くなった
・デリケートゾーンのかゆみを伴っている
・血が混じっている(茶色や赤、ピンクなど)
・下腹部痛や性交時痛を伴う
・閉経後である
・微熱がある
・疲れやすくなった
・体重が急に減った
当てはまる場合は、一度、婦人科で検査をしてみましょう。
水っぽいおりもの・尿漏れみたいな症状への対処法
水っぽいおりものが出る状態で、そのままショーツを履いてしまうと、汚れや衣服への浸透が気になってしまうでしょう。手軽にできる対処法を3つご紹介します。取り入れてみてください。
・おりものシート、吸水パッドなどを使用する
おりものシートや吸水パッドが手軽で便利です。ただし、こまめに取り替えなければ不潔になってしまい、かえっておりものが増えることにもなりかねません。トイレへ行くたびに交換するようにしましょう。最近は、吸水ショーツも人気があります。
・デリケートゾーンを清潔に保つ
清潔に保つことも意識しましょう。お湯で優しく洗い、デリケートゾーン専用のソープを使うこともおすすめです。洗浄力の強いソープで洗いすぎると、腟内環境が乱れる原因になることもありますので、注意してください。
・下着や洋服の通気性を改善する
蒸れによって雑菌が繁殖しやすくなるため、締め付けの強い下着や洋服を避けること、コットンなど天然素材のものを選ぶこともよいでしょう。布ナプキンは通気性がいいので、おすすめです。
水っぽいおりものに関するQ&A
「水っぽいおりものが出る」「おりものなのか尿漏れなのかわからない」という方からよくいただくご質問にお答えします。
Q. おりものが尿漏れみたいに出るのはなぜですか?
水っぽいおりものが多いと、下着が濡れて「尿漏れみたい」と感じることがあります。 排卵期や生理前後、妊娠初期、更年期など、女性ホルモンの変化によっておりものの量や性状が変わることがあります。
一方で、咳やくしゃみ、立ち上がる時、運動時などに下着が濡れる場合は、実際に尿漏れが関係していることもあります。 見た目だけでは判断が難しいため、においや出るタイミング、頻尿の有無などもあわせて確認しましょう。
判断がつかない場合や、症状が続く場合は婦人科で相談してください。
Q. 水っぽいおりものが大量に出るのは異常ですか?
月経周期に伴って、一時的に水っぽいおりものが増えることはあります。 特に排卵期の前後は、透明で水っぽいおりものが増えやすい時期です。
ただし、毎日のように大量に出る、急に量が増えた、におい・かゆみ・痛み・出血を伴う場合は、腟炎や感染症、子宮や腟の病気などが関係している可能性もあります。 その場合は、自己判断せず婦人科で確認しましょう。
Q. 生理前や排卵期に水っぽいおりものが出るのは正常ですか?
排卵期や生理前後は、女性ホルモンの変化によっておりものの量や性状が変わりやすい時期です。 排卵期には、透明で水っぽく、少し粘り気のあるおりものが増えることがあります。
一時的・周期的な変化で、強いにおい、かゆみ、痛み、出血がない場合は、自然な変化の範囲であることもあります。 生理前のおりものについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
Q. 妊娠初期の水っぽいおりものと破水はどう違いますか?
妊娠初期は、女性ホルモンの変化によっておりものの量が増えることがあります。 サラッとしたおりものや、白っぽいおりもの、やや黄色みのあるおりものが増えることもあります。
ただし、妊娠中、特に妊娠中期以降に水のようなものが流れ出る場合は、破水との区別が必要になることがあります。 量が多い、止まらない、腹痛や出血を伴う、自分で判断がつかない場合は、早めに産婦人科へ相談してください。
妊娠初期のおりものについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
Q. 更年期・閉経後に水っぽいおりものが出ることはありますか?
更年期や閉経前後は、女性ホルモンの変化によっておりものの量や性状が変わることがあります。 また、閉経後は女性ホルモンの低下により、腟や外陰部の乾燥、粘膜の萎縮、腟内環境の変化が起こりやすくなります。
そのため、水っぽいおりもの、腟の乾燥感、ヒリヒリ感、性交時の痛み、頻尿、尿漏れのような症状があわせて出ることもあります。 このような腟・外陰部・尿の症状は、GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)として考えることがあります。
閉経後に水っぽいおりものが続く場合、急に量が増えた場合、血が混じる場合、強いにおい・かゆみ・痛みを伴う場合は、自己判断せず婦人科を受診しましょう。
Q. 水っぽいおりものに、においやかゆみがある場合は受診すべきですか?
水っぽいおりものに加えて、強いにおい、かゆみ、ヒリヒリ感、痛み、血が混じる、下腹部痛がある場合は、婦人科で相談した方がよい症状です。
腟炎、性感染症、萎縮性腟炎、子宮や腟の病気などが関係していることもあります。 特に、閉経後の出血や血が混じるおりものは、早めに婦人科で確認しましょう。
Q. 水っぽいおりものが出ているとき、性交渉は問題ないですか?
排卵期など月経周期に伴う自然なおりものの変化で、痛みやかゆみ、におい、出血がない場合は、性交渉自体が問題になるとは限りません。
ただし、腟炎や性感染症が疑われる場合は、パートナーに感染する可能性があるため、治療が終わるまで性交渉を控えた方がよいことがあります。 また、萎縮性腟炎やGSMがある場合は、性交時に痛みや出血を伴うこともあります。
性交時の痛み、性交後出血、強い違和感がある場合は、無理をせず婦人科で相談しましょう。
Q. おりものシートや吸水パッドは毎日使っても大丈夫ですか?
おりものや尿漏れによって下着が濡れる場合、おりものシートや吸水パッドを使うこと自体は問題ありません。 ただし、長時間つけたままにすると、ムレやかぶれ、におい、かゆみの原因になることがあります。
使用する場合は、こまめに交換し、デリケートゾーンを清潔に保つことが大切です。 かゆみやヒリヒリ感が出る場合は、使用頻度や素材を見直し、症状が続く場合は婦人科で相談しましょう。
まとめ
今回は、「おりもの」が水っぽいという症状について、原因や対処法をご紹介しました。
おりものは、月経周期や年齢によって変化するものです。しかし、腟炎や悪性腫瘍の影響でおりものの性状が変化することもあります。また、尿漏れをおりものと勘違いしているケースも少なくありません。 水っぽいおりものがいつも出ている方、量が多い方、においやかゆみなど別の症状もある方などは、ぜひ婦人科でご相談ください。
適切なケアで、おりもののお悩みを改善することができますよ。 また、妊娠中での水っぽいおりものは破水の可能性があるため、必ず主治医にご相談ください。
閉経後の不調全体の中で、尿漏れ・頻尿・乾燥・不正出血をどう考えるか整理したい方は、閉経後に気をつけたい症状と病気の記事もご覧ください。
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白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)
産婦人科医師・医学博士
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。



