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デリケートゾーン

デリケートゾーン/陰部のデキモノはニキビ?有効な市販薬は?原因から治し方・予防法、類似症状まで婦人科女医が丁寧に解説。

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女性特有のデリケートゾーンのお悩みは、非常にさまざまな種類があります。

その中の1つとして「陰部のニキビ」についても悩まれている方が多いです。

今回の記事では、ニキビができてしまう原因、対処法、予防のために気をつけたいことなど、幅広くお伝えいたします。デリケートゾーンのニキビでお困りの方は、今回の記事を参考に、ケアをしてみてください。

 

デリケートゾーンや陰部にできるニキビとは?

ニキビといえば、顔や背中などにできるというイメージをお持ちの方が多いでしょう。ですが、デリケートゾーンの周辺にも、ニキビが生じることは少なくありません。

陰部ニキビとは?

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ニキビは、毛穴に皮脂がつまり、皮膚への毛穴の出口が炎症を起こして膨らんだもののことです。詰まった毛穴の内部で細菌(アクネ菌)が繁殖すると、膿を伴ってしまうこともあります。

ニキビは、皮脂の分泌の多い部位、汚れの多い部位、カミソリや洋服の擦れなど刺激を多く受ける部位にできやすいです。そのため、おでこや鼻といったTゾーンのほか、陰部もニキビが好発する部位といえます。

陰部のニキビの種類

ニキビは、段階によって見た目に特徴があります。

・ 白ニキビ(コメド)

皮脂詰まりが生じていますが、炎症はしていない状態です。

・ 赤ニキビ(炎症性ニキビ)

皮疹詰まりの毛穴に細菌感染が生じており、赤く腫れた状態のニキビです。

・黄ニキビ

細菌感染が悪化し、膿が溜まって痛みや腫れが強くなった状態です。

・しこりニキビ

硬く腫れたニキビで、深部で炎症が広がっている状態です。

・毛嚢炎(もうのうえん)

常在菌などが毛根や毛包に入り込み、炎症を起こした状態です。カミソリで自己処理をしたあとなど、刺激を受けたり傷がついたりした場合にも生じます。

デリケートゾーンにニキビができる原因

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なぜデリケートゾーンにニキビができてしまうのでしょうか?代表的な原因をいくつかご紹介します。

1.ホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスの乱れは、陰部のニキビの大きな原因の一つです。特に、生理前やストレスが多いとき、更年期などに多く、女性ホルモンやコルチゾールの分泌増加で皮脂の分泌が増加します。皮脂が増えると毛穴が詰まりやすくなり、ニキビができやすくなるのです。

また、男性ホルモンの影響を受けると、皮脂腺が活発になり、さらにニキビの発生リスクが高まります。女性にも男性ホルモンは分泌されていますが、更年期になり女性ホルモンの分泌量が減ってくると、相対的に男性ホルモンの量が多い状態となります。更年期になり、ニキビにまた悩まされるようになってしまうという方も、少なくありません。また、多嚢胞性卵巣症候群などで、テストステロン値が高い場合も、ニキビができやすい方がいらっしゃいます。

ホルモンバランスを整えるためには、規則正しい生活やバランスの取れた食事(油分の多すぎないお食事)、適度な運動を心がけることが大切です。

2.低用量ピル・アフターピルの服用

低用量ピルやアフターピルは、合成された女性ホルモン剤です。

自分本来の女性ホルモン分泌に合成された女性ホルモンを投与するため、一時的に「ホルモンバランスが乱れた」ような状態となります。そのため、ニキビが生じてしまうケースがあります。

低用量ピルの服用を続けていくうちに、自分で分泌している女性ホルモン分泌が安定するため、ニキビを抑える効果も得られるようになります。

3.蒸れ

デリケートゾーンの蒸れも、ニキビができる大きな要因です。

ナイロン素材の下着、タイツ、ストッキング、おりものシートなどは、多くの女性が日常的に使用していることと思います。これらは非常に通気性が悪く、デリケートゾーンに湿気がこもる原因です。また、ナプキンやおりものシートを長時間交換しないことも、蒸れに繋がります。

蒸れによって雑菌が繁殖し、毛穴に感染することで、ニキビや毛嚢炎ができてしまうのです。

通気性のよい下着や締め付けの少ない洋服を身につけること、ナプキンやおりものシートはこまめに交換し衛生的に保つことを意識することは当然ですが、ニキビや毛嚢炎ができやすい方は、通気性が悪いので使用しない方がいいでしょう。どうしても気になる方は、布製のナプキンやおりものシートをお勧めいたします。

4.皮脂詰まり

月経、ストレス、食生活の乱れなどによって余分な皮脂が出ます。皮脂の分泌が多くなれば、それだけニキビのリスクも高くなるのは、イメージできるでしょう。

また、皮膚のターンオーバーが乱れていると毛穴の角質が厚くなり、出口が狭くなります。その結果、皮脂がうまく排出されなくなり、ニキビができるということも考えられます。

皮脂のケア、適切なピーリングなどでの角質ケアが重要です。

5.カミソリ負け、脱毛後の皮膚トラブル

カミソリや脱毛などにより、皮膚がダメージを受けてバリア機能が低下したことをきっかけに、ニキビに類似した発疹「毛嚢炎」が生じることもあります。

デリケートゾーンは、常在菌が多い部位です。カミソリの刃で皮膚が直接的に傷つき、そこから常在菌が入り込んでしまうと、容易に毛嚢炎となってしまいます。

なるべくカミソリによる自己処理をしないこと、デリケートゾーンの処理後は保湿ケアをすることなどが大切です。皮膚へのダメージを最小限にするため、VIOの医療脱毛もおすすめしております。

 

デリケートゾーンのニキビと他の病気との違い

ニキビと似たようなデキモノを生じる病気について、違いや見分け方などご紹介します。

性感染症との違い

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性感染症のうち、デリケートゾーンにデキモノを生じる可能性があるのは、主に次の3つです。

梅毒

梅毒の初期には、「硬性下疳」と呼ばれる小さくて硬いデキモノが複数生じます。

ニキビとは異なり、痛みがない点や毛穴に一致しない部位に生じる点が特徴です。また、ニキビはあまり複数が同時に生じることはない点も、少し特徴が違います。

何も治療をしなくても、症状は数週間程度で自然に消えてしまいますが、梅毒が治癒したわけではありません。梅毒は、現在非常に増えています。

「梅毒」の詳細はこちら

性器ヘルペス

ヘルペスの最大の特徴は、「痛みを伴う水疱が多発すること」です。デキモノが柔らかく、液体が含まれているのであれば、ニキビではなくヘルペスを疑います。

性器ヘルペスは、早く対処しなければ症状が重篤化してしまうことも多いです。痛みを伴うデキモノが生じたときは、早めに婦人科を受診しましょう。

「性器ヘルペス」の詳細はこちら

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)による感染症です。

ニキビのように綺麗な円状ではなく、鶏のトサカのようなギザギザした形、カリフラワーのような盛り上がった形など、外観に特徴があります。また、表面はザラザラしています。2019年ごろから、10代後半から20代前半の女性に増えてきている印象です。

痛みやかゆみなどの自覚症状はほとんどないのですが、他人への感染性がありますので、放置せず婦人科を受診してください。外用薬の塗布、レーザー治療できれいに治すことができます。

「尖圭コンジローマ」の詳細はこちら

性感染症以外でニキビ様のデキモノを生じる病気

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性感染症以外にも、デリケートゾーンに生じるデキモノの種類はさまざまあります。

粉瘤

粉瘤というのは、皮膚の内側に袋状の構造ができ、そこに角質や皮脂が溜まったものです。デリケートゾーンに限らず全身のさまざまな箇所にできうるもので、はっきりとした原因はわかっていませんが、皮膚の擦れが多い場所に好発すると言われています。

中央部分に小さな黒っぽい穴のようなものがあり、強く圧迫されると、匂いの強い内容物が出てくる場合があります。放っておくと徐々に大きくなりますので、デリケートゾーンの違和感につながってしまうこともあります。一般的にあまり症状はありませんが、粉瘤に細菌が感染すると痛みや腫れを伴うケースもあり、早めの対処が望ましいです。切開して感染巣を取り除き、抗菌剤を使用して治療します。

バルトリン腺炎

バルトリン腺というのは、腟の左右・後ろ側(肛門側)にある小さな腺で、通常、見たり触ったりしても場所はわかりません。バルトリン腺には分泌液を出すための小さな穴があり、その穴に何らかのきっかけで細菌が感染すると、バルトリン腺炎となります。ニキビよりは広範囲に大きく膨らみ、中には液体が含まれている点が大きな違いです。膿を伴うケース(バルトリン腺膿瘍)もあります。膿を伴う場合には、切開術による治療が必要なことが多いです。

一般的には、腟のわき、片側だけに症状が出ますが、まれに両側性の方もいらっしゃいます。多くは抗菌剤の内服薬や外用薬で治療します。

「バルトリン腺炎」の詳細はこちら

 

デリケートゾーンニキビの治療法

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市販薬での対処法

軽度のニキビであれば、市販薬でも対応することは可能です。

赤ニキビの場合は、抗炎症成分や抗菌成分の含まれたものを使用しましょう。ステロイド軟膏は避けてください。また、粘膜(ヒダの内側、腟に近い部分など)には塗布しないようにしましょう。

婦人科や皮膚科へ行くべき症状とは?

腫れが大きくなり、膿が溜まったようなニキビになった場合には、婦人科へかかりましょう。細菌感染がある場合、市販薬では対応できません。抗菌薬の内服薬や外用薬を使用する必要があります。

また、次のようなケースは、ニキビではない可能性もあります。

・1週間以上など、なかなか治らない

・複数のデキモノが同時にできている

・デキモノが柔らかい(水疱)

・デキモノが大きくなってきている

自然治癒を待つことはできる?

顔などにできるニキビと同様に、自然治癒を待つことは可能です。ただし、デリケートゾーンに生じるデキモノは、ニキビとは限りません。1週間程度は様子を見てかまいませんが、それ以上経過しても治らない場合や、痛み・かゆみ・腫れなど症状がつらい場合、膿が溜まっている場合、潰しても治らない場合などは、医療機関へかかるようにしましょう。また、感染しやすい場所であることから、早めの治療wお勧めいたします。

 

デリケートゾーンのニキビを悪化させるNG行為

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デリケートゾーンのニキビも、基本的には顔のニキビと扱い方は同様です。悪化につながるNG行為の代表例を3つご紹介します。

・ニキビを潰す

ニキビが気になって、触りたくなってしまうお気持ちはよくわかります。しかし、ニキビを触ったり、つぶしたりすると炎症が悪化したり、色素沈着を起こしたりする原因になります。

・頻繁に洗う

ニキビは、不衛生な状態が悪影響になるのはもちろんです。しかし、デリケートゾーンの場合は、洗いすぎによる常在菌のバランスの乱れも、ニキビの原因となりえます。洗浄力の強いソープの使用、洗いすぎ、ウォッシュレットの頻繁な使用などが、かえってニキビを悪化させているかもしれません。洗浄後は必ず保湿剤を使用しましょう。

・自己処理(カミソリ・毛抜き)

カミソリや毛抜きを用いた自己処理は、毛穴に負担をかけます。傷がつけば、デリケートゾーンの常在菌が入り込み、感染を引き起こします。自己処理の回数はできるだけ減らすこと、保湿などでしっかりとケアをすることが大切です。

 

デリケートゾーンのニキビを予防する方法

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デリケートゾーンのニキビを繰り返してしまう方は、予防・改善のために次のような方法を実践してみてください。

通気性のよい下着を選ぶ

下着を選ぶ際は、素材にもこだわりましょう。コストやお手入れの観点からは、綿(コットン)がおすすめです。取り扱いに注意は必要ですが、シルクも通気性がよく、デリケートゾーンにはよい素材といえます。

また、キツすぎないサイズ感の下着を選ぶことも重要です。

保湿ケアをする

デリケートゾーン専用のソープや保湿剤を用いて、丁寧にケアをしましょう。

洗浄力の強すぎるソープを使っていると、常在菌のバランスが乱れ、ニキビだけでなく腟カンジダ症や細菌性腟症などを招くこともあります。

女性特有の悩みに応えられる、安心して使える商品をお届けしたいという思いから、当院ではデリケートゾーンケアに力を入れており、専用の商品も開発しております。デリケートゾーン専用の保湿剤「EBINE Women’s Gel」、腟内環境を整えるための「EBINE flora」など、デリケートゾーンにお悩みのある方は、ぜひお試しください。

VIOの医療脱毛をする

毛の自己処置の影響でニキビや毛嚢炎を起こす方は、やはり脱毛してしまうことがよいと思います。実際、毛による蒸れや擦れもなくなりますので、ニキビの再発が少なくなるように感じます。保湿ケアもしやすくなるため、ご検討ください。

食事や生活を整える

ホルモンバランスは、食事や生活習慣など、毎日のことの積み重ねに影響を受けます。

バランスよく十分食べること、しっかり睡眠をとること、心身ともに無理をしないこと、適度に体を動かすことなど、「当たり前」のことが重要です。

ニキビワクチンも効果的

最近、当院ではニキビワクチンを導入しました。

ニキビワクチンには、白血球が、ニキビの原因となりうる細菌を認識する部分(抗原ペプチド)の構造を、人工的に合成したものが含まれています。パッチや注射で投与することにより、病原性を持つ菌の特徴を白血球が覚えることができ、ニキビの予防につながるという仕組みになっています。

ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

「ニキビワクチン」ご希望の方はコチラ

 

陰部のニキビに関するQ&A

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陰部のニキビについては、検診のついでなどにご質問を受けることも多いです。ニキビ症状での受診も問題ありませんので、気軽にご来院ください。ここでは、よくあるご質問にお答えします。

Q. デリケートゾーンのニキビがとても痛いです。何か対策はありますか?

下着の当たる部位であれば、痛みも強く感じられるかもしれません。ただし、歩くのもつらいほどの痛み、座れないほどの痛みの場合は、ヘルペスなど別の疾患も考えます。

痛みが強い場合は、早めに医療機関へかかるのがよいでしょう。ニキビだとしても、膿が溜まっている可能性も考えられます。早めに婦人科の受診しましょう。

Q. デリケートゾーンにニキビが何度もできてしまいます。予防法はありますか?

まずは、日頃のケア方法や生活習慣を見直してみましょう。

その上でやはりニキビを繰り返してしまう方は、ニキビワクチンをご検討ください。パッチまたは注射のタイプで、週に1回、3か月(12回)繰り返し投与することで、少しずつ抗体が作られ、ニキビの減少効果が期待できます。

まとめ

今回は、デリケートゾーンにできるニキビについて、原因やケア方法など詳しくご紹介しました。

ニキビのように見えても、別の疾患という可能性もあります。なかなか治らない場合には、婦人科や皮膚科など、医療機関を受診しましょう。

当院では、デリケートゾーンケア用品やVIOの医療脱毛に加え、ニキビワクチンの取り扱いも始めました。ニキビをはじめ、デリケートゾーンの症状でお困りであれば、お気軽にご相談ください。

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院長 海老根真由美

白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)

産婦人科医師・医学博士

埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。

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