デリケートゾーン(陰部・Vライン)の 腫れ・しこり・できものが痛い・かゆい原因は?受診目安と病気一覧を婦人科医が解説。
更新日:2026.01.04
「陰部にしこりができて痛い」
「腫れている気がして怖い」
「これって性病?」
デリケートゾーンの症状は人に相談しにくく、自己判断で様子見してしまいがちです。
実際には、下着の摩擦や蒸れ、ムダ毛処理をきっかけに起こる
“よくある炎症” が多い一方で、
片側だけの腫れ(バルトリン腺)、水ぶくれやイボ(ウイルス性)、痛みが少ないただれ(潰瘍)や皮疹として現れる性感染症(梅毒など)、白く硬くなる皮膚疾患など、原因はさまざまです。
この記事では、最初に
「症状→原因の目安」を早見表で整理し、
その後に
「すぐ受診すべき危険サイン」
「原因の全体像」
「場所と症状別の原因」
「何科に行くべきか」
「再発予防(ホームケア含む)」
まで、迷いが減るようにまとめています。
目次
【早見表】あなたの症状はどれ?(症状→原因の目安)
「自分の症状がどれに当てはまるか」を素早く整理するための早見表です。
※Vライン=ビキニライン/鼠径部(足の付け根)
※Iライン=外陰部(大陰唇・小陰唇〜会陰部の内側寄り)
見た目が似ていても原因が異なることがあります。
潰す・強く押す・針で刺す・痛い部位の剃毛はせず、不安があれば受診で確認しましょう。
【早見表の見方】
当てはまる症状を見つけたら、このあとに続く「場所と症状別:原因の詳細」で該当章を確認してください。
早見表:症状→原因の目安
炎症が強い(膿がたまる)、ウイルス性のただれ等も含め鑑別が必要
強い痛み・発熱・急な悪化・範囲拡大は早めに受診
毛嚢炎(毛包炎)、炎症性粉瘤などが“よくある”
軽症は数日で落ち着くことも。悪化/1週間前後続く/発熱/しこり増大は受診
粉瘤、リンパ節など(自然に消えないタイプも)
自然に消えない/大きくなる/硬いまま/形が変なら受診で確認
反復性の炎症(例:化膿性汗腺炎など)も含め鑑別が必要
自己処置は避け、早めに受診(長引くほど慢性化しやすい)
バルトリン腺嚢胞・膿瘍が疑われる
急な増大/強い痛み/歩行困難は早めに受診
摩擦・洗いすぎ・かぶれ・感染など幅広い(症状で鑑別)
痛みが強い/続く/ただれ・出血/排尿でしみるは受診
尿道カルンクル(尿道脱を含む)など(閉経前後の萎縮が背景のことも)
出血が続く・急に大きくなる・強い痛み・排尿困難があれば早めに受診(迷う場合も確認推奨)
性器ヘルペス等、体調不良で帯状疱疹のことも
範囲が広がる/発熱/強い痛みは早めに受診
尖圭コンジローマ等の可能性
放置で増えることがあるため早めに相談
梅毒など(性感染症の鑑別が必要)
潰瘍(ただれ)や皮疹がある時点で早めに受診(検査で確認)
かぶれ(接触皮膚炎)、外陰炎・腟炎など
おりもの異常・におい・排尿時痛があれば受診で確認
硬化性苔癬など皮膚疾患の可能性
長引くなら受診推奨(早期評価が安心)
良性・悪性の鑑別が必要
“様子見せず”早めに受診が安全
外陰部以外の原因(例:鼠径ヘルニア等)も鑑別
痛みや嵌頓(戻らない・激痛)が疑わしければ早急に受診
※補足:足の付け根(鼠径部)のふくらみが「立つと出て、横になると引っ込む」「咳や力みで目立つ」場合、外陰部トラブルではなく別系統の可能性もあります(後述)。
【すぐ受診の目安】危険なサイン/様子見しない
次に当てはまる場合は、早めの受診をおすすめします。
- 触っていなくてもズキズキ痛む/脈打つように痛い
- 腫れ・しこりが短期間で急に大きくなった
- 熱感が強い、赤みが広がる、皮膚がパンパンに張っている
- 発熱、強いだるさ、寒気など全身症状がある
- 膿が出る/悪臭がある
- 歩く・座るなど日常生活に支障があるほど痛い
- 水ぶくれ/ただれ(潰瘍)/出血がある、範囲が広がっている
- 治らない(1週間以上続く)/繰り返す
- 痛みが強くなくても、ただれ(潰瘍)がある/硬いしこりがある
- 体や手のひら・足の裏を含む発疹が出てきた(原因不明の発疹)
Check point
「痛いのに我慢してしまう」「触るのが怖くて確認できない」
このような場合も、受診の十分な理由になります。
「触っていなくても痛む」「脈打つように痛い」
このような痛みが主な場合は、以下記事もご覧ください。
様子見していい?自然治癒の目安(受診ライン)
「放っておいて治るのか」は、最も多い質問です。
目安になるのは、“日ごとに改善傾向があるか” です。
軽い毛嚢炎や軽度のかぶれであれば、刺激(剃毛・摩擦・洗いすぎ)を避けて清潔を保つことで、数日で赤みや痛みが落ち着くこともあります。
ただし次に当てはまる場合は、自然治癒を待たずに受診をおすすめします。
- 痛みが強い/触らなくてもズキズキする
- しこりが大きくなる・赤みが広がる
- 膿が出る・悪臭がある
- 発熱やだるさがある
- 水ぶくれ・ただれ・出血がある
- 1週間前後たっても改善しない(または悪化する)
- 同じ場所に繰り返す
Check point
自己判断で潰す・針で刺す・炎症部位を剃ると悪化することがあるため、様子を見る場合でも“刺激を増やさない”ことが大切です。
原因の全体像(よくある順に整理)
デリケートゾーンの腫れ・しこり・できものは、見た目だけでは判断が難しい一方で、原因は大きく次のタイプに整理できます。
まず「どのタイプに近いか」を押さえると、次に何を確認すべきか(様子見でよいか/受診すべきか)が分かりやすくなります。
① よくみられる:細菌による炎症(毛嚢炎・炎症性粉瘤 など)

※イラストはあくまでイメージであり、実際の症状や見え方には個人差があります。
頻度が高いのは、摩擦・蒸れ・ムダ毛処理をきっかけに毛穴へ細菌が入る毛嚢炎(毛包炎)や、粉瘤(アテローム)が感染して赤く腫れる炎症性粉瘤です。
「押すと痛い」「赤い」「ニキビっぽい」「膿っぽい」という形で出やすく、軽症なら数日で落ち着くこともありますが、悪化や再発を繰り返す場合は受診で確認が安心です。
② よくみられる:刺激・かぶれ・乾燥(接触皮膚炎/外陰炎・腟炎に伴う外側の刺激)
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※イラストはあくまでイメージであり、実際の症状や見え方には個人差があります。
ナプキン・下着・洗浄剤の変更、洗いすぎ、汗や蒸れなどの刺激で、外陰部全体が赤い・腫れぼったい・かゆいという症状が出ることがあります。
また、外側だけの問題に見えても、腟内の炎症(腟炎など)が背景にあり、外側にヒリヒリ感や違和感が出るケースもあります。
おりものの異常、におい、排尿時のしみる痛みなどがあれば、腟内の状態も含めて確認できる受診が安心です。
③ 見分けやすい:ウイルス性(性器ヘルペス/尖圭コンジローマ など)
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※イラストはあくまでイメージであり、実際の症状や見え方には個人差があります。
水ぶくれやただれ(潰瘍)と強いヒリヒリ・ピリピリが目立つ場合は性器ヘルペスなど、イボ状で増える・広がる場合は尖圭コンジローマなどが候補になります。
自然に治癒する場合もありますが、年数がかかることもあります。また、悪性化してしまう可能性もあります。
早めに受診して原因を確認することが大切です。
④ 見落としたくない:性感染症(梅毒など)
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※イラストはあくまでイメージであり、実際の症状や見え方には個人差があります。
デリケートゾーンの「ただれ(潰瘍)」「しこり」「発疹」は、ウイルス(性器ヘルペス等)だけでなく、梅毒などの性感染症でも起こることがあります。
梅毒は、はじめに感染部位に痛みが少ないただれ(潰瘍)ができ、いったん自然に治ったように見えても、その後に発疹(手のひら・足の裏を含むことも)など別の症状が出ることがあります。
見た目だけでの判断は難しいため、潰瘍や発疹がある場合は、自己判断で様子見せず、血液検査で原因を確認することが大切です。
⑤ 早めに確認したい:皮膚疾患(硬化性苔癬 など)
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※イラストはあくまでイメージであり、実際の症状や見え方には個人差があります。
白っぽい変化、皮膚が硬い・ゴワゴワ、強いかゆみが続く場合は、硬化性苔癬などの皮膚疾患が隠れていることがあります。
放置せず受診をおすすめします。
⑥ 放置しない:治らない・硬い・大きくなる(腫瘍の鑑別)
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※イラストはあくまでイメージであり、実際の症状や見え方には個人差があります。
「しこりが治らない」「硬いまま続く」「徐々に大きくなる」「ただれ・出血が続く」といった場合は、良性だけでなく悪性も含めて鑑別が必要です。
必要以上に怖がる必要はありませんが、早めに確認して安心することが重要です。
⑦ Vライン(鼠径部)の場合に注意:外陰部以外の可能性
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※イラストはあくまでイメージであり、実際の症状や見え方には個人差があります。
足の付け根のふくらみが「立つと出て、横になると引っ込む」「咳や力みで目立つ」場合、外陰部のトラブルではなく別系統の可能性もあります。該当する場合は外科系受診も検討します。
次章では、実際に多い症状を「場所」と「痛みのタイプ」で分けて、受診目安まで具体的に解説します。
場所と症状別:しこり・腫れの原因詳細
① 押すと痛いしこりが多い(毛嚢炎/炎症性粉瘤)
当院でもご相談が多いのがこのタイプです。原因として多いのは、毛穴の細菌感染(毛嚢炎)や、皮膚の下の袋状の構造に感染が起きて腫れる炎症性粉瘤(アテローム)などです。
下着の摩擦、蒸れ、剃毛・脱毛、寝不足やストレスなどで起こりやすく、「ニキビのように赤い」「触ると痛い」「膿っぽい」「下着に当たるとズキッとする」などの形で出てくることがあります。
・自然に治る?(目安)
軽い毛嚢炎は、清潔と摩擦回避で数日で落ち着くこともあります。
ただし、次は放置せず受診をおすすめします。
- 1週間以上続く
- 痛みが強くなる/しこりが大きくなる
- 発熱がある
- 膿や悪臭がある
- 同じ場所に繰り返す
・生理前後・生理中に悪化するのはなぜ?
生理前後や生理中に「しこりが大きくなった気がする」「痛みやかゆみが強くなる」と感じる方は少なくありません。これは必ずしも重い病気を意味するわけではなく、
主に
- ナプキンや下着による摩擦
- 蒸れによる細菌の増殖
- 肌のバリア機能が落ちやすいタイミング
が重なりやすいことが背景にあります。
とくにVラインやIラインは湿度が高くなりやすく、軽い毛嚢炎やかぶれが悪化しやすい部位です。
一方で、生理のたびに繰り返す、毎回同じ場所が腫れて膿む、痛みが強くなるといった場合は、単なる刺激だけではなく、反復性の炎症や粉瘤の感染が隠れていることもあります。
「生理が終わっても改善しない」
「回数を重ねるほど悪化する」
場合は、受診して原因を整理するのが安心です。
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② 腟の入口付近が「片側だけ」腫れて痛い(バルトリン腺嚢胞・膿瘍)
腟の入口付近の左右どちらか一方(片側)が腫れて痛む場合、バルトリン腺(分泌腺)の詰まりや感染による嚢胞・膿瘍が疑われます。
はじめは「違和感」「腫れぼったさ」程度でも、感染して膿がたまると、座るのがつらい/歩くのがつらいほど強い痛みになることがあります。
※40歳以上(特に閉経後)で、はじめて片側にしこり・腫れが出た場合は、念のため悪性の可能性も含めて評価(必要に応じて検査)を行います。
以下のような症状の場合は早めに受診してください。
- 片側が急に大きく腫れる
- 座ると激痛
- 触らなくてもズキズキする
- 発熱がある
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③ クリトリス(陰核)周辺が腫れる・痛い・かゆい・できもの
「クリトリスが腫れている気がする」「ムズムズして痛い」「触れるとしみる」といったご相談も少なくありません。
クリトリス周辺は摩擦や蒸れ、洗いすぎの影響を受けやすく、乾燥・かぶれ・炎症、腟内の炎症に伴う外側の刺激などが背景になることがあります。
【様子見の目安】
- 下着の縁が当たる、運動後に擦れた、洗浄剤を変えた等「きっかけが明確」で軽症
→ いったん刺激を避けて経過観察 - 痛みが強い/腫れが続く/ただれ・水ぶくれがある/出血する/排尿がつらい
→ 早めに受診
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④ 外尿道口(尿の出口)に赤いできもの・拭くと出血する(尿道カルンクル/尿道脱)
尿の出口(外尿道口)のふちに、赤くやわらかい“できもの”のようなものが見え、下着やトイレットペーパーで擦れてヒリヒリしたり、拭いたときに血が付く場合、尿道カルンクル(尿道カルンケル)や尿道脱が原因のことがあります。
閉経前後などで女性ホルモン(エストロゲン)が低下し、周囲の粘膜が萎縮して起こりやすいのが特徴です。
多くは良性ですが、見た目だけで他の病変(炎症、腫瘍など)と完全に区別できないこともあるため、出血が続く/急に大きくなる/強い痛み/しこりが硬い/治らない場合は受診して確認しましょう。
治療は症状に応じて、外用薬(炎症を抑える薬、ホルモン補充を検討することも)や、必要に応じて切除を検討します。
⑤ 水ぶくれ・ただれ・ピリピリ痛む(性器ヘルペス等)
水ぶくれができてヒリヒリ・ピリピリ痛む、破れてただれ(潰瘍)になる場合は、ウイルス性の疾患が疑われます。
性器ヘルペスのほか、片側に強い痛みを伴う水ぶくれが出る場合は帯状疱疹も鑑別に入ります。
初めての症状、痛みが強い、範囲が広がる、発熱がある場合は早めに受診してください。
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⑤ イボが増える/広がる(尖圭コンジローマ等)
しこりというよりイボ状で、ザラザラしていたり、数が増えたり広がったりする場合は、尖圭コンジローマ等の可能性があります。
放置で増えることがあるため、気づいた段階で相談しましょう。
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⑥ ただれ(潰瘍)・しこりがあるが、痛みが強くない(梅毒など)
「ただれているのに強い痛みはない」「硬いしこりのように触れる」「治ったと思ったのに、後から発疹が出た」このような場合、性器ヘルペスなどのウイルス性だけでなく、梅毒なども鑑別に入ります。
梅毒は初期に、感染部位に痛みが少ない潰瘍(ただれ)ができることがあり、のちに全身の発疹(手のひら・足の裏を含むことも)など多彩な症状が出ることがあります。
見た目だけで断定できないため、潰瘍や発疹がある場合は、早めに受診し、必要な検査で確認しましょう。
疼痛のない潰瘍の鑑別診断には、ベーチェット病もあります。
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梅毒の初期症状は?女性が注意したい妊娠妊婦への影響、類似する病気などを解説
⑥ 全体が赤い・腫れぼったい・かゆい(かぶれ/外陰炎・腟炎など)
外陰部全体が腫れぼったく、かゆみやヒリヒリが強い場合は、局所の“しこり”ではなく、皮膚刺激や腟内環境の変化が背景にあることがあります。
ナプキン、下着、洗浄剤、汗・蒸れなどがきっかけで悪化する場合は接触皮膚炎(かぶれ)も候補です。
一方で、おりものの異常、におい、排尿時のしみる痛みなどを伴う場合は腟炎なども含めて確認が必要です。
⑦ 繰り返す・膿む・複数できる(化膿性汗腺炎なども含め鑑別)
「同じ場所に何度もできる」「複数同時にできる」「膿んでは落ち着くを繰り返す」タイプは、単なる毛嚢炎だけでなく、反復性の炎症性疾患(化膿性汗腺炎など)も含めて鑑別が必要です。
自己処置で悪化することがあるため、早めに相談してください。
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化膿性汗腺炎の症状と治療⑧ 白っぽい・硬い・強いかゆみが続く(硬化性苔癬など)
白っぽい変化、皮膚が硬い・ゴワゴワ、強いかゆみが続く場合は、硬化性苔癬など特定の皮膚疾患が隠れていることがあります。放置せず受診をおすすめします。
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⑨ 治らない・硬い・大きくなる(腫瘍の鑑別)
硬いしこりが続く、徐々に大きくなる、治らないただれ(潰瘍)や出血がある場合は、良性だけでなく悪性も含めて鑑別が必要です。必要以上に怖がる必要はありませんが、「早めに確認して安心する」ことが大切です。
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⑩ Vライン(鼠径部)の補足:外陰部以外の可能性も
足の付け根(Vライン/鼠径部)の「ふくらみ」は、外陰部の炎症(毛嚢炎や粉瘤)だけでなく、外陰部とは別の原因が混ざることがあります。
代表的なのが鼠径(そけい)ヘルニアで、典型的には「立つとふくらみが出る」「横になると引っ込む」「咳や力みで大きくなる」といった特徴があります。皮膚が赤く腫れて痛むというより、“内側から押し出されるような膨らみ”として自覚されることもあります。
もちろん、実際にはリンパ節の腫れなど他の原因もあり、見た目だけで断定はできません。ポイントは「姿勢や力みで出たり引っ込んだりするか」「急に戻らなくなった(強い痛み、吐き気などを伴う)」です。後者が疑われる場合は、早めの受診が必要になります。迷う場合は、まず医療機関で原因を整理しましょう。
医師が確認するポイント/診察の流れ
「受診したら何を聞かれるの?」「どこを見られるの?」と不安な方へ。
実際の診療では、必要最小限の確認で原因を絞っていきます。
医師が主に確認するポイント
- いつからあるか、大きさの変化:急に大きくなったか、徐々に硬くなったか
- 場所と数:片側か両側か、毛の生えている部分か、粘膜部分か
- 痛みの種類:触ると痛い、何もしなくてもズキズキする、排尿時にしみる等
- 付随症状:発熱、膿、悪臭、水ぶくれ、ただれ、出血の有無
- 直近の出来事:剃毛(毛の処理)、性交渉、体調不良(免疫低下)、下着・ナプキン・洗浄剤の変更等
そのうえで、視診(目で見て確認)や触診を行い、必要に応じて検査を追加します。「必要以上に触れられるのでは」と心配される方も多いですが、診断に必要な範囲で行いますのでご安心ください。
婦人科と皮膚科、どっちに行く?(迷ったら婦人科でOK)
「デリケートゾーンのできものは、婦人科と皮膚科、どちらに行けばいいの?」と迷う方は多いです。
結論、迷った時点では婦人科受診が合理的です。
理由は、原因が皮膚だけとは限らず、腟や子宮・卵巣などの女性器を詳しく診察するためには、婦人科でなければ十分な設備がありません。特に、内診台の設備がない場合、処置は非常に難しいです。
特に婦人科がおすすめのケース
- 腟の入口付近の腫れ(バルトリン腺など)
- 片側だけ腫れる/急に大きく腫れる
- 性病が心配(水ぶくれ、イボ等)
- おりもの異常、排尿時痛、性交時痛を伴う
- しこりが腫瘍ではないか不安(硬い、増大、治らない潰瘍・出血)
- 発熱、強い痛みなど危険サインに当てはまる
皮膚科でも対応しやすいケース
- 明らかに剃毛後の毛嚢炎が中心
- 明確な刺激(洗浄剤・ナプキン等)でかぶれが中心
Check point
迷ったら、まず婦人科で「外側の皮膚トラブル」だけでなく、必要に応じて「腟内の感染症チェック」まで含めて総合的に確認するのが安心です。基本的に、デリケートゾーンの症状は婦人科を受診すべきです。
初診の流れ:ご来院からお帰りまで
「婦人科へ行くのは勇気がいる」という方へ、一般的な流れをご紹介します。
1.受付・問診
問診票(Webまたは用紙)に症状をご記入いただきます。受付で細かく話す必要はありません。言葉にしにくいことは問診票にお書きください。
2.診察(視診)
診察台で患部を目で見て確認します。確認自体は短時間です。
3.必要な検査・説明
症状に応じて、血液検査や細菌検査、ウイルス検査などと行い、状態と治療方針をわかりやすく説明します。
4.お会計
症状があれば、ほとんどが保険診療可能ですがが、性病に関しては自費となる場合もあります。必要に応じてお薬の処方等をご案内します。
当院での検査・治療について
症状に応じて、必要最小限の検査・治療を提案します。
お薬での治療
毛嚢炎や初期の炎症は、抗菌薬(飲み薬・塗り薬)等で改善を目指します。
専門的な処置(切開・排膿)
膿がたまって痛みが強い場合(バルトリン腺膿瘍、炎症性粉瘤など)は、局所麻酔で膿を出す処置を検討することがあります。
再発予防の指導
摩擦・蒸れ・洗い方・ムダ毛処理など、再発要因を一緒に整理します。
※治療内容は症状や診察所見により異なります。無理な処置を前提に進めることはありませんので、心配な点は遠慮なくご相談ください。
土日祝日も診療の白金高輪海老根ウィメンズクリニック
当院は、急な症状でお困りの方にも対応するため、土日・祝日も含めて毎日診療しております。バルトリン腺膿瘍や性器ヘルペスなど、早い対応が疼痛緩和に重要な疾患もありますので、お早めにご相談ください。
【予防とセルフケア】繰り返さないために(自宅でできること/NG行動)
デリケートゾーンの腫れ・しこりは、治っても「摩擦」「蒸れ」「洗いすぎ」「自己処理の刺激」が続くと繰り返しやすいことがあります。再発予防の基本は次の3つです。
1.摩擦と蒸れを減らす
締め付けの強い下着、通気性の悪い素材、長時間の湿った状態(生理中含む)は悪化要因になり得ます。サイズ・素材の見直し、こまめな交換が有効です。
2.ムダ毛処理は低刺激に
カミソリや毛抜きは微細な傷を作り、毛穴トラブルの誘因になります。炎症がある間の剃毛は悪化の原因になり得るため控えましょう。色素沈着の原因となることもあります。
3.デリケートゾーン専用ソープで洗いましょう
デリケートゾーン専用ソープは、弱酸性となっております。雑菌を除去し、膣内善玉菌である乳腺菌をサポートできる洗浄剤を使用しましょう。
当院の提案(予防のためのホームケア)
当院では、治療(原因確認・必要な検査)に加え、日常の悪化予防・再発予防の観点からホームケアも選択肢としてご案内しています。
※症状が強いときや原因がはっきりしないときは、自己判断でケアを続けず、受診時に使用可否も含めてご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 押すと痛いしこりは何が多いですか?
A. 最も多いのは毛嚢炎(毛包炎)や炎症性粉瘤です。摩擦・蒸れ・剃毛がきっかけになることがあります。軽症は数日で落ち着くこともありますが、1週間以上続く、悪化する、発熱がある場合は受診してください。
Q2. 痛くないコリコリしたしこりは放置していいですか?
A. 痛みがなくても自然に治らないもの(粉瘤や腫瘍など)の可能性があります。急いで受診が必要でない場合もありますが、「徐々に大きくなる」「硬さが変わらない」「治らない」場合は一度受診をおすすめします。
Q3. 片側だけ腫れるのはなぜですか?
A. 腟の入口付近の片側であれば、バルトリン腺のトラブルや毛嚢炎が疑われます。感染すると強い痛みになることがあるため、早めの受診が安心です。
Q4. 何日くらい様子を見てもいいですか?
A. 痛みが軽く生活に支障がなければ、刺激を避けつつ2〜3日は経過観察しても構いません。ただし「1週間以上続く」「悪化する」「発熱・強い痛みがある」場合は早めに受診してください。
Q5. 自分で潰したり、針で刺したりしていいですか?
A. 絶対にNGです。感染が深部に広がったり、治りにくくなったりすることがあります。自己処置はせずに、産婦人科を受診しましょう。
Q6. 性感染症が心配なとき、パートナーは受診した方がいい?
A.水ぶくれやただれ、イボが増えるといった症状があると、「パートナーにうつしていないか」「今後どうしたらいいか」と不安になる方が多いです。大切なのは、自己判断で決めつけず、まず医療機関で原因を確認することです。性感染症かどうかは、見た目が似ていても別の病気(かぶれ、外陰炎、帯状疱疹など)のこともあるため、診察や必要な検査で整理します。
パートナー対応としては、
①症状がある間は性行為を控える(コンドーム使用しても性病を防御できない場合があります)
②原因が確定したら医師の説明をもとに必要な範囲で共有する
③パートナー側に症状(痛み、できもの等)がある場合は受診を検討する
が基本です。
また、梅毒など一部の性感染症では、本人の症状が軽かったり一時的に治まったように見えても、同時期の性交渉相手に検査や治療が必要になることがあります。
検査や治療の要否は感染症の種類や状況で変わるため、産婦人科を受診して確定診断を行い、医師に相談しながら治療を行いましょう。
【まとめ】その症状、迷ったら早めに婦人科へ
デリケートゾーンの腫れ・しこりは、多くが良性のトラブルですが、原因は一つではありません。
特に「強い痛み」「急な増大」「発熱」「水ぶくれ・ただれ」「治らない(1週間以上)」といったサインがある場合は、我慢せず早めに受診してください。
「こんな症状で受診していいのかな?」
と迷う内容ほど、確認して安心する価値があります。
当院では、外側の皮膚トラブルだけでなく、必要に応じて腟内の状態まで含めて総合的に判断し、負担が少ない形で治療方針をご提案します。
ご予約について
予約制となっております。
【土日祝日も診療】全ての医師やスタッフは女性です。ご安心してご来院ください。
平日受診できない方に通院していただきやすいよう、毎朝8時30分から診療を受け付けています。
※最新の診療情報は「お知らせ」よりご確認ください
オンライン診療も対応しておりますので遠方の方やご来院が難しい方は是非ご利用ください。
オンライン診療も実施中
白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)
産婦人科医師・医学博士
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。





