海外ドラマで知ったモナリザタッチ|症例数4,200件超の診療経験から考えること
更新日:2026.07.08
今日、とても印象に残る患者さんがいらっしゃいました。
「モナリザタッチをお願いしたいです。」
そうおっしゃって受診された患者さんに、
「どうしてモナリザタッチを知ったのですか?」
とお聞きすると、
「海外ドラマ『フレンズ&ネイバーズ』の中でモナリザタッチが話題になっていて、それがきっかけでした。」
と教えてくださいました。
このお話を聞いて、モナリザタッチが世界で知られるようになった頃のことを思い出しました。
海外メディアをきっかけに広がった腟レーザー治療への関心
2015年頃、海外メディアではハリウッドの著名人がデリケートゾーンのレーザー治療について語ったことをきっかけに、腟レーザー治療への関心が大きく高まりました。
モナリザタッチもその流れの中で世界的に注目され、多くの女性が「こんな治療があるのだ」と知るきっかけになったと言われています。
当初は「新しい治療」という印象が強く、話題性が先行した面もあったかもしれません。
しかし、それから10年以上が経過し、多くの臨床経験や研究が積み重ねられたことで、現在では治療方法や適応、期待される効果、注意点についての知見が少しずつ蓄積されてきました。
当院では4,200件を超えるモナリザタッチの施術実績
私自身も2019年からモナリザタッチによる治療を続け、現在では4,200件を超える施術を経験しています。
その中で診てきた症状は、実にさまざまです。
- 閉経後の乾燥や違和感
- 性交痛
- 外陰部萎縮
- 外陰部のヒリヒリ感や灼熱感
- かゆみ
- 繰り返す尿路症状
- 軽度尿失禁
- 湯もれ
- がん治療後のGSM
- 腟前庭部痛
「症例数が多い先生のところで受けたい」と言っていただけたこと
さらに、その患者さんは続けてこうおっしゃいました。
「症例数が多い先生のところで受けたいと思って調べて来ました。」
この言葉は、医師として本当に嬉しいものでした。
もちろん、症例数が多ければ必ず良い治療ができるというわけではありません。
しかし、多くの患者さんと向き合うことで、次のような経験を積み重ねることができます。
- どのような方に効果が期待できるのか
- どの部位をどのように照射すると改善を目指しやすいのか
- どのような治療やケアを組み合わせると、より適した選択につながるのか
一人ひとり症状も背景も異なります。だからこそ、診察で原因を確認し、その方に合った治療方針を考えることが大切だと感じています。
腟前庭部は、ホルモン・神経・免疫・血流・マイクロバイオームが交差する場所
近年、私は「腟前庭部はホルモン・神経・免疫・血流・マイクロバイオームが交差するインターフェースである」という考え方を提案し、前庭部への治療の重要性についても取り組んでいます。
性交痛や外陰部のヒリヒリ感、腟の入口の痛みは、単に「腟の乾燥」だけで説明できるものではない場合があります。
腟前庭部という小さな領域に、ホルモンの変化、神経の過敏性、炎症、血流、腟内環境やマイクロバイオームなどが複雑に関係している可能性があります。
モナリザタッチは「話題の治療」から、適応を見極めて提供する治療へ
海外の先生方との議論や、4,200件を超える診療経験を通じて感じるのは、モナリザタッチはもはや「話題の治療」ではなく、「適切な患者さんに、適切な方法で提供することが重要な治療」へと成熟してきたということです。
一方で、すべての方にモナリザタッチが必要なわけではありません。
感染症、皮膚トラブル、婦人科疾患、ホルモンの状態、骨盤底筋のこわばり、生活習慣やセルフケアの影響など、まず確認すべきことがあります。
そのため当院では、症状や背景を診察で確認したうえで、保険診療で対応できるもの、自費診療として検討するもの、日常のホームケアで整えていくものを分けて考えています。
※モナリザタッチは自由診療です。効果の感じ方には個人差があり、すべての方に同じ結果を保証するものではありません。症状や適応は、医師による診察のうえで判断します。
医療者として、正確で分かりやすい情報を発信し続けたい
今日の患者さんとの出会いを通して改めて感じたのは、インターネットやドラマをきっかけに、患者さんが世界中の医療情報へアクセスできる時代になったということです。
だからこそ、医療者には正確で分かりやすい情報を発信し続ける責任があります。
そして、患者さんが安心して相談できる場所であり続けたいと思います。
「症例数が多いからここに来ました。」
その一言に恥じないよう、これからも一人ひとりの患者さんと真摯に向き合いながら、女性医療の発展に少しでも貢献できるよう努力を続けていきたいと思います。
症状が続く場合、繰り返す場合、性交痛や出血を伴う場合、セルフケアだけで判断せず婦人科でご相談ください。まず話を聞きたい方はオンライン診療、診察や検査を希望される方は来院でのご相談をご検討ください。
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白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)
産婦人科医師・医学博士
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
産前産後から更年期まで、女性のライフステージに寄り添う診療と情報発信に取り組んでいます。性交痛、外陰部・腟まわりの痛み、デリケートゾーンの違和感など、相談しづらいお悩みにも丁寧に対応しています。



