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デリケートゾーンのヒアルロン酸注入の注意点

デリケートゾーンのヒアルロン酸注入の注意点

 

デリケートゾーンにヒアルロン酸注入する方がいらっしゃいます。

デリケートゾーンの治療をする方、治療をされる方にお伝えしたいことがあります。時々、ヒアルロン酸はお顔のケアによく知っているので、デリケートゾーンも同じように考えているかもしれませんが、そうではありません。お顔は皮膚科医または形成外科医が行うことが一般的です。デリケートゾーンは産婦人科医師が行うのが望ましいと思います。特に、出産前の女性に施術を行う際には、出産に関する知識が豊富である医師が望ましいと思われます。ぜなら、出産時の必要な機能を温存して施術にあたる必要があるからです。また、加齢に伴うデリケートゾーンの形態変化と機能の変化にも熟知している必要があります。そして、ホルモンバランスやピルに関する知識。これらの知識を総動員して、施術にあたるのが望ましいと思われます。

 

具体的な違いは…

☆お顔のヒアルロン酸注入の場合、見える場所にあります。デリケートゾーンは、ご本人から見えない場所にあります。構造が複雑です。大陰唇、小陰唇、陰核、膣口、膣壁、時に子宮頸部までが産婦人科の専門部分です。それぞれの臓器の特徴、機能を考えてヒアルロン酸の性質、量、打つ位置を決める必要があります。

☆お顔は重層扁平上皮、外陰部は重層扁平上皮から粘膜上皮と組織が異なります。組織の違いを考慮した効果があります。大陰唇の場合、ヒアルロン酸による外陰部のボリュームアップの効果を期待することがあります。効果持続期間はヒアルロン酸の種類により異なります。徐々に吸収されていくため、皮膚のたるみの原因になることがあります。小陰唇の場合も同様です。膣口の狭小に関する注入の場合。疼痛緩和される方、保湿効果が得られる場合もあるようです。膣内にゆるみ改善で投与される方もいらっしゃいます。多くの量を注入すると膣内の変形を伴ため、性交時の違和感を訴える方もいらっしゃいます。男性、女性もどちらも違和感が出現するようです。また、膣内の感覚が変わるといわれる方もいらっしゃいます。

皮膚は視診がしやすい位置。デリケートゾーンは見えにくい部分が多く、視診と内診、特に子宮鏡による視診を行います。特に膣内の施術に当たるとき、クスコという子宮鏡の取り扱いに熟知して膣内の視診ができることは大切です。施術する際も、膣内の見えない部分に施術を行うことからクスコの取り扱いの慣れた医師が施術にあたりましょう。

☆デリケートゾーンには機能があります。外陰部は座るときのクッションに。バルトリン線は外陰部の保湿機能。膣は性交渉時には収縮でき、出産時に10㎝まで伸びる伸縮自在な臓器なので、特に出産前はその弾力性を失わないように気を付けること。膣は出産時に産道となります赤ちゃんを子宮から体外に導くのに重要な臓器です。大切にしてほしい臓器です。更年期には外陰部萎縮や膣萎縮が出現するため、その保湿効果を考えて施術を設計したいものです。

☆処置をする前に、性病の確認をすること。無症状でも性病の可能性があります。膣炎が合併せず常在菌のラクトバチルスがしっかりあるのに、クラミジア感染症という方も多数いらっしゃいます。全く症状がないのに、HIVや梅毒の方もいらっしゃいます。処置の際の院内感染予防や施術後の合併症を考えるうえで非常に大切なので、術前には感染症の検査を行いましょう。

 

どのような目的なのか?

乾燥が気になる患者様

42歳で急に乾燥が気になりだした方です。8年間、超低用量ピルを飲んでいましたが、それほど乾燥感は気になりませんでした。急に卵子凍結したくなり、大量にホルモン剤を投与して14個の卵子を凍結することができました。その後、新しい彼氏ができて、性交渉をしようとすると膣の入り口が乾燥して、猛烈に激痛が走りました。その後すぐに乾燥感を緩和する治療を検索して、ヒアルロン酸注入とモナリザタッチの記事にたどり着きました。モナリザは数回の施術が必要な記事が多く、ヒアルロン酸注入の即効性を期待して膣内ヒアルロン酸注入をきました。注入後より、帯下が多くなり、痛みが出現しました。一度ヒアルロン酸を注入するとしばらくはほかの施術はできないとのことです。心配で来院されました。

 

受診時の所見は、膣内感染症あり。帯下が黄褐色大量で膣内培養検査及び感染症の検査、子宮頸がん検診を行いました。膿様の帯下のため、細菌性膣症をwの治療が必要と思われました。出血は感染症、子宮頸がん、子宮内膜症等の器質性疾患の可能性があるため、検査試行しました。これらの治療を行った後、2週間後に膣内の状況を再度確認して、モナリザタッチを考慮する予定です。レーザーにより、表皮を蒸散して、熱エネルギーにより熱変性することによりコラーゲン生成を促し、皮膚が再生されます。膣壁の感染症の治癒の状態により、レーザー治療はしばらく適さない可能性もあります。まず、通常の健康な膣の状態にすることが重要課題です。

乾燥で膣が痛いという方の多くは膣内ではなく、膣口、特に会陰側の皮膚の擦過傷をよく見かけます。患者さんにとって膣口は膣内と見分けがつきにくいようですが、膣口は膣壁より外側にあります。まず、外陰部から膣口にかけての保湿に性病などや感染症の確認、そしてレーザー治療に移行することがあります。通常の膣壁までに回復した後は、萎縮部位を確認して、その部分に集中してレーザー治療を行います。一度のレーザーだけでも、性交痛が良くなる場合もありますので、まずご相談ください。急いで治したい方もいらっしゃると思いますが、その方のデリケートゾーンの状況を見極めて、希望が叶う治療方針の決定が一番大切です。

 

膣のゆるみが気になる患者様

49歳の方で、産後の膣のゆるみが気になって膣内ヒアルロン酸注入した方です。膣の12時と6時方向にヒアルロン酸注入されておりました。異物感と感度が下がったとのお悩みで来院されました。パートナーも違和感が強く、このヒアルロン酸のない状態に戻りたいとのことでした。施術時には半年で吸収されると説明を受けておりましたが、実際には1年経っても吸収されないとのことでした。

膣のゆるみが気になる方で、性交渉を今後行う機能を温存する方には、膣レーザー治療のモナリザタッチや骨盤底筋をトレーニングするエムセラをお勧めしております。理由は、ヒアルロン酸注入で棒状の隆起を作ることは上下の圧がかかっても、左右に力が逃げるので、性交渉の時に膣を全体的に収縮することができなくなります。また、一度ヒアルロン酸を注入すると取り出すには、注入剤によりヒアルロン酸を溶かしてある程度膣壁を切開しなければなりません。感染が生じる可能性のある臓器なので、これ以上の侵襲はお勧めできません。また、出産を控えている女性では、分娩時に担当医に膣壁のヒアルロン酸注入に関しては、事前に相談しておくことをお勧めします。出産時には膣壁裂傷はつきもの。その中で元の状態に美しく整復しようと心がけている産婦人科医にとって、有益な情報です。

 

ヒアルロン酸注入は、まだまだ始まったばかりの施術です。産婦人科医にとってなじみのない施術でその合併症をすぐには理解できない場合もあります。

まず施術しようと思ったとき:この領域の手術経験の多い産婦人科医師とご相談下さい。特に、出産を控えている女性は、良い状態の産道保持することは大切です。

どうして施術しようと思ったか:担当医師と遠慮なく対話することが重要です。

☆施術の順番:可能であれば、保存的(保湿剤やレーザーなどの侵襲の低いもの)から開始して、不可逆性となる可能性のある外科的処置は十分な情報収集と判断の上、施術を依頼してください。

院長 海老根真由美

白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)

産婦人科医師・医学博士

埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。

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