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生理・妊娠

妊娠初期の性行為(セックス)はしていい?してしまったけど大丈夫? 出血・腹痛・流産・中だしが心配なときの受診目安を産婦人科医が解説

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妊娠初期は、少しの出血や違和感でも不安になりやすい時期です。

 

なかでも性行為については、

「していいの?」

「してしまったけど大丈夫?」

「出血したけれど流産では?」

「中だししてしまったけど問題ない?」

と、人に聞きにくい悩みを抱えやすいテーマです。

 

一般論としては、妊娠初期の性行為が一律に禁止されるわけではありません。

ただし、当院では妊娠初期の性行為は基本的におすすめしていません。

その理由は、妊娠初期が出血しやすく、感染にも注意が必要で、体調も気持ちも不安定になりやすい時期だからです。

 

この記事では、

妊娠初期の性行為をどう考えるか、
してしまったときはどう見るか、

出血・腹痛・中だし・コンドームなしの注意点、
そして受診の目安まで、

できるだけわかりやすく整理してお伝えします。

 

最初に結論

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妊娠初期の性行為は、
医学的に「絶対禁止」とまではいえません。

しかし、
“一律禁止ではない”ことと、
“積極的にすすめてよい”ことは別です。

妊娠初期は、
つわり、だるさ、眠気、胸の張りなどで
体調が変化しやすく、
少量の出血や軽い腹痛も起こりうる時期です。

さらに、性交後に出血すると、
「流産ではないか」「自分のせいではないか」と不安が強くなりやすい時期でもあります。

そのため当院では、妊娠初期は基本的には控える方向で考えるのがよいと考えています。

とくに、

・出血がある
・腹痛がある
・張りがある
・不安が強い
・主治医から安静を指示されている

など

こうした場合は無理をしないことが大切です。

 

当院の考え方

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妊娠初期の性行為については、ネット上で「大丈夫」という情報もあれば、「控えたほうがいい」という情報もあり、迷いやすいと思います。

当院の考え方は、正常妊娠で一律禁止とはいえないが、妊娠初期は基本的にはおすすめしない、というものです。

理由は単純です。

妊娠初期は、まだ妊娠経過が安定していると言い切りにくく、出血や腹痛も起こりやすく、感染のリスクにも配慮が必要だからです。

「できるかどうか」ではなく、

“今は控えたほうが安心な時期かどうか”

で考えるほうが、妊娠初期には自然です。

 

なぜ妊娠初期は基本的にはおすすめしないのか

1.出血しやすい時期だから

妊娠初期の出血にはさまざまな原因があります。

子宮頸部の血流が豊富になって、性交後に子宮頸部に刺激が加わったことにより少量出血することもありますし、子宮の中の絨毛の一部が破綻することにより、絨毛膜化血腫ができ、それと同時に不正出血することもあります。

ここで大切なのは、性行為自体が必ず出血の原因だと言い切ることはできないという点です。

ただ、もともと出血しやすい状態があると、性交後に出血が目立って受診につながることはあります。

つまり、妊娠初期の出血は、

・少し子宮頸部がこすれて出ただけかもしれない
・妊娠初期の切迫流産の出血として慎重にみるべきかもしれない

の両方がありえます。

だからこそ、妊娠初期は無理に性行為をすすめないほうが安心です。

2.感染のリスクがあるから

妊娠中に見落とされやすいのが、感染の問題です。

「妊娠しているから避妊は不要」と考えてコンドームを使わなくなる方もいますが、妊娠中のコンドームには避妊ではなく感染予防という大切な役割があります。

性器のまわりには、常在菌を含めさまざまな細菌がいます。清潔にしていても無菌ではありません。

そのため、性行為をきっかけに腟内環境が乱れ、細菌性膣症などにつながることがあります。

細菌性膣症は、すべての方で大きな問題になるわけではありません。

ただし、妊娠中は流産や早産との関連が指摘されているため、軽く考えないほうがよい状態です。

妊娠初期は、性行為をするかどうかだけでなく、感染リスクを上げないかを考えることがとても重要です。

3.体調も気持ちも不安定になりやすいから

妊娠初期は、体調だけでなく、気持ちも揺れやすい時期です。

「本当に大丈夫かな」

と不安を抱えたまま行う性行為は、その後に少しの違和感が出ただけでも大きなストレスになりやすいものです。

また、つわりや眠気、だるさが強い時期でもあるため、身体がつらいのに無理をする必要はありません。

したくないときは、しなくて大丈夫です。

 

妊娠初期に性行為をしてしまったけど大丈夫?

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ここはとても多い不安です。

結論からいうと、性行為をしてしまったことだけで、直ちに流産につながるわけではありません。

妊娠初期の流産は、赤ちゃん側の要因が原因で起こることが多く、性行為そのものが流産の主因になるわけではありません。

そのため、まずは必要以上に自分を責めなくて大丈夫です。

確認したいポイント

・出血があるか
・腹痛があるか
・張りがあるか
・症状が続いているか
・痛みや出血が強くなっていないか
・膣炎がないか

症状がなければ、まずは落ち着いて様子を見てかまいません。

一方で、出血や腹痛がある場合は、

「してしまったから悪化した」

と決めつけるのではなく、今ある症状の重さで判断することが大切です。

 

妊娠初期の性行為後に出血したら

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妊娠初期の性行為後に、少量の出血がみられることはあります。

ただし、妊娠中の出血は原因が一つではありません。

子宮頸部が擦れたことによる出血のこともあれば、切迫流産による子宮の中からの出血、感染、子宮外妊娠なども含めて評価が必要なことがあります。

自己判断せず相談したい症状

・鮮血が続く
・出血量が増える
・生理のような量の出血がある
・血の塊が出る
・腹痛を伴う
・休んでも止まらない
・膣から膿が出る

妊娠初期は、「少量だから大丈夫」と決めつけないことが大切です。

また、出血がある間は性行為を控えるほうが安全です。

 

茶色い少量出血は大丈夫?

茶色い出血は、古い血が少し混じっているだけのこともあります。

ただし、茶色だから必ず安心とは限りません。

相談したほうが安心なサイン

・痛みがある
・量が増える
・何度も繰り返す
・いつもと違う不快感がある
・嫌なにおいがする
・膣炎の可能性がある

こうした場合は、診療時間内に医師に相談したほうが安心です。

 

妊娠初期の性行為後に腹痛・張りがあるとき

性行為やオーガズムのあとに、軽い張りやけいれん感が出ることはあります。

一時的で軽く、休むと落ち着くなら、様子見になることもあります。

注意が必要な症状

・じっとしても楽にならない
・どんどん悪化する
・片側だけ強い
・出血を伴う
・めまい、冷汗、ふらつきがある

妊娠初期の痛みは、軽い違和感で済むこともあれば、緊急性のある状態が隠れていることもあります。とくに片側だけの強い痛みや、気分不良を伴う場合は、様子見を続けないほうが安心です。

 

妊娠初期に中だししてもいい?

「妊娠したのだから、中だししても問題ないのでは」

と考える方もいますが、妊娠初期はその考え方だけでは不十分です。

大切なのは、中だしそのものがいいか悪いかではなく、

・今の妊娠経過で性行為自体を控えるべき状態ではないか
・コンドームなしで感染リスクを上げないか

この2点を先にみることです。

腟内射精をしたことだけで、直ちに重大な異常が起きるとはいえません。

ただし、妊娠初期は感染や出血への配慮を優先したい時期です。

当院としては、妊娠初期は中だしの可否を考えるより、まず性行為自体を控える方向で考えるのが自然だと考えています。

 

コンドームなし・オーラルセックスはどう考える?

妊娠中でも、コンドームには意味があります。

役割は避妊ではなく、感染予防です。

相手に性感染症の可能性がある、新しいパートナーとの性行為がある、口唇や性器に症状がある、こうした場合は、性行為自体を控えるほうが安心です。

また、オーラルセックスでも感染が起こることがあります。

「挿入しないから安心」とは言い切れません。

妊娠中は、妊婦さんも赤ちゃんも性感染症から守られるわけではないため、感染の可能性がある行為は慎重に考えることが大切です。

 

受診の目安

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妊娠初期に性行為が関係していそうな症状が出たときは、次の3段階で考えてください。

1.早めの連絡・受診を考えたい症状

  • 生理のような量の出血
  • 鮮血が続く
  • 強い腹痛
  • 片側だけの強い痛み
  • めまい、冷汗、ふらつき
  • 水っぽい液体が出る
  • おりものがきれいではない

補足

これらの症状がある場合は、様子見を続けず、できるだけ早めに相談してください。

2.診療時間内の相談を考えたい症状

  • 少量でも出血がある
  • 軽い痛みや張りを繰り返す
  • 性行為後の違和感が続く
  • いつもと違う感じがする
  • 不安がかなり強い

補足

症状が軽く見えても、不安が強いときは相談して大丈夫です。

3.比較的様子見のことが多いケース

  • 痛みは軽く、休むと落ち着く
  • 出血はごく少量で、すぐ止まる
  • 一時的な違和感だけで改善する

補足

ただし、妊娠中は「軽そうだけれど気になる」段階でも相談して大丈夫です。不安なまま我慢しすぎないでください。

 

よくある質問

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妊娠初期のセックスで流産しますか?

性行為そのものが流産の原因になるわけではありません。妊娠初期の流産の多くは赤ちゃん側の要因です。ただし、妊娠初期は出血や腹痛が起こりやすいため、症状が出た場合は自己判断せず相談することが大切です。

妊娠初期にセックスしてしまったけど大丈夫?

それだけで流産が決まるわけではありません。まずは、出血・腹痛・張りの有無を確認してください。症状がなければ必要以上に責めなくて大丈夫ですが、不安が強ければ健診時や受診時にそのまま相談してください。感染症の検査をお勧めいたします。

妊娠初期に茶色い出血が出たら大丈夫?

茶色い少量出血は様子見のこともあります。ただし、痛みがある、増える、繰り返す場合は相談したほうが安心です。

妊娠初期にお腹が張るのは危険?

一時的で軽い張りなら様子見のこともあります。ただし、強い、長い、規則的、出血を伴うなら相談が必要です。

妊娠初期に中だししても大丈夫?

腟内射精そのものを理由に一律禁止とは言い切れません。ただし、判断の軸はそこではなく、今の妊娠経過で性行為自体を控えるべきか、コンドームなしで感染リスクを上げないかを先に考えることが大切です。

 

まとめ

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妊娠初期の性行為は、一般論として一律禁止ではありません。

しかし、当院としては妊娠初期は基本的におすすめしていません。

その理由は、

  • 妊娠初期は出血しやすい時期であること
  • 性交後出血の背景に子宮頸部の血管変化や子宮内の出血がありうること
  • 感染や細菌性膣症のリスクがあること
  • 少しの症状でも不安や受診につながりやすい時期であること

 

です。

「してよいか・だめか」の二択で考えるより、今は控えたほうが安心な時期かどうかを考えることが大切です。

出血がある、腹痛がある、いつもと違う、不安が強い。

そんなときは、無理をせず妊婦健診先や産婦人科へ相談してください。

不安なまま過ごすより、「安心するために相談する」ことにも意味があります。

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院長 海老根真由美

白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)

産婦人科医師・医学博士

埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。

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