第151回関東連合産科婦人科学会総会・学術集会でランチョンセミナーを担当しました
更新日:2026.06.21
2026年6月21日、第151回関東連合産科婦人科学会総会・学術集会において、あすか製薬株式会社様よりご依頼をいただき、ランチョンセミナー5「女性機能とQOLを守る新戦略」の講演を担当させていただきました。
会場は東京都港区赤坂にある都市センターホテルでした。
実はこの会場には、私にとって特別な思い出があります。20年以上前、産婦人科専門医試験を受験した場所でもあり、当時の緊張感や初心を思い出しながら会場へ向かいました。長い年月を経て、今度は講演者として同じ場所に立たせていただけたことに、深い感慨を覚えました。
座長を務めてくださったのは、東京科学大学産婦人科教授の宮坂尚幸先生です。
今回の講演では、1990年代から現在に至るまでの子宮筋腫および子宮内膜症治療の変遷について、患者様のライフステージごとに振り返りながらお話しさせていただきました。
女性の社会進出が進み、働き方やライフプランが大きく変化する中で、治療の目標も単に病気を治すことだけではなく、「女性機能を守ること」「妊孕性を守ること」「QOLを維持すること」へと大きく変化しています。
講演の中で改めて感じたのは、GnRHアンタゴニスト製剤であるレルミナの存在です。子宮筋腫や子宮内膜症治療において、現在の私たちにとって非常に強力な治療選択肢の一つであり、その有用性を改めて実感しました。
一方で、長期的な女性の健康を考えたときに、早い段階からのLEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)使用に伴う外陰部・腟の萎縮や乾燥といった問題については、今後さらに検討していくべき課題ではないかと感じたことをお話しさせていただきました。
会場では、東京科学大学の不妊症診療に携わる先生から、「LEPを長期間使用していた若い不妊症患者さんで、子宮が非常に小さかった症例を経験した」という大変興味深いお話も伺うことができました。子宮の正常発達への影響や長期使用の忍容性について、今後検討していく価値があると改めて感じました。個々の症例から一般論を導くことはできませんが、女性のQOLや将来の妊孕性を考えるうえで、私たち産婦人科医がさらに検討を深めるべきテーマの一つであると感じています。
近年、経済産業省は、女性特有の健康課題による経済損失が年間約3.4兆円に及ぶと試算しています。その中には、月経困難症や子宮内膜症による就労への影響も含まれています。
だからこそ、私たち産婦人科医には「痛みを我慢する医療」ではなく、「女性が自分らしく活躍できる社会を支える医療」が求められているのだと思います。
今回、このような貴重な機会をいただきましたあすか製薬株式会社様、座長の宮坂尚幸先生、そしてご聴講いただいた先生方に心より感謝申し上げます。
これからも女性の健康と活躍を支えるために、エビデンスに基づいた治療と、患者様一人ひとりの人生に寄り添う医療に取り組んでまいります。
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白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)
産婦人科医師・医学博士
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。



