女性ホルモン(エストロゲン)か低下する更年期に有効な食品「大豆」について婦人科医が解説。
更新日:2024.07.15
女性ホルモンか低下する更年期に有効な食品はありますか?
この質問は時々外来で訊かれます。改めて検索してみると、厚生労働省のHPに丁寧に記載されていました。
日本人にお勧めなのが大豆および大豆製品。
大豆イソフラボンは、女性ホルモン(エストロゲン)と分子構造が似ていることから、植物性エストロゲンとも呼ばれます。大豆イソフラボンは通常は糖が結合した構造をしていますが、糖がはずれた構造のものを大豆イソフラボンアグリコンといいます。
大豆と大豆食品に含まれる大豆イソフラボンの含有量を以下に記載します。
大豆イソフラボンアグリコンは、分子構造がヒトのエストロゲン(女性ホルモン)に似ているため、エストロゲンに似た作用を生じることが知られています。 エストロゲンは、第二次性徴の発現や月経周期の調節などの重要な働きも担っています。
食品に含まれる大豆イソフラボンの含有量
食品安全委員会の評価書によると、食品100g中の大豆イソフラボン(アグリコンとして)の含有量は以下のとおりとなっています。
食品名(検体数) | 含有量 | 平均含有量 |
大豆(11検体) | 88.3~207.7 | 140.4 |
煮大豆(3検体) | 69.0~74.7 | 72.1 |
揚げ大豆(1検体) | 200.7 | 200.7 |
黄粉(2検体) | 211.1~321.4 | 266.2 |
豆腐(4検体) | 17.1~24.3 | 20.3 |
凍り豆腐(1検体) | 88.5 | 88.5 |
おから(1検体) | 10.5 | 10.5 |
金山寺みそ(1検体) | 12.8 | 12.8 |
油揚げ類(3検体) | 28.8~53.4 | 39.2 |
納豆(2検体) | 65.6~81.3 | 73.5 |
味噌(8検体) | 12.8~81.4 | 49.7 |
醤油(8検体) | 1.0~1.7 | 0.9 |
豆乳(3検体) | 7.6 ~59.4 | 24.8 |
※(mg/100g)
※厚生科学研究(生活安全総合研究事業)食品中の植物エストロゲンに関する調査研究(1998)より
豆腐、納豆、煮豆、味噌などの「伝統的な大豆食品」については、大人と同様に、日常の食生活の中で他の食品とともにバランスよく食べることに気をつければ、心配する必要はありません。ただし30㎎/日を超えないように摂取すること。
これらを見ると、納豆1パック40~50gであることを考えると、毎日納豆1パック、豆乳コップ半分、みそ50g。意外に少ない。毎日これくらいは食べられるかなあ。
白金高輪で味わう、医師監修の「身体も心も元気になれる」料理「Y.A.Bar」
院長の海老根が監修する「Y.A.Bar」のお食事では、ランチに「納豆」「味噌汁」「豆乳の担々麵」「豆乳のドレッシング」など、お子様から更年期の方に少しでも元気になっていただけるメニューを用意していただいております。ご賞味ください。
Y.A.Bar(ワイエーバル)
東京都港区白金高輪にある自然の恵みを味わえるレストラン「Y.A.Bar(ワイエーバル)」。オーガニックポーク、有機野菜、特別栽培米を中心に「身体も心も元気になれる」お料理を提供しています。
産婦人科医、生産者、栄養士、料理人、母親様々な人の想いが詰まったお店です。美味しいものを食べておしゃべりして、笑って、健康に。皆様のご来店をお待ちしております。
▶「Y.A.Bar」公式サイトはコチラ
▶「Y.A.Bar」一休レストランはコチラ
白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)
産婦人科医師・医学博士
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。