「性交痛」膣と肛門の間(会陰部)が痛い!原因と治療法を紹介。
更新日:2024.01.30
▼はじめに
性交痛でいらっしゃる患者さんのほとんどが、この膣と肛門の間の会陰部の痛みです。この部分の疼痛の方には、初めての性交渉から痛い方、分娩の会陰切開によって痛みが出現した方、閉経後に皮膚が薄くなって痛みがひどくなる方がいらっしゃいます。
会陰部(上図参照)は、膣口と肛門の間で、個人差がありますが3~5cm程の部分です。他の大陰唇などと比較すると、個人差はありますが、薄い組織で切れやすい患者さんが沢山います。
▼性交痛による会陰部の痛みの原因
会陰は胎児の時に、左右が正中で合わさってできた部分です。 このため、会陰はもともと組織が弱く切れやすい部分で、性交渉中に引き延ばされると離れやすくなっている方もいらっしゃいます。
さらに膣口が狭い、皮膚膣炎・外陰炎がある場合は切れやすいのが特徴です。
ただし、日常のデリケートゾーンケアを行い、膣炎・外陰炎がある場合は治療すれば、切れにくくなることがあります。
また性交渉を行っている最中に乾燥が進んでしまうのも会陰裂傷の原因の一つです。
日常からの性交渉の回数が少なく、座っている時間が長いことによる血流障害がある場合、痛みを感じる方が多いです。
▼会陰部の痛みでお悩みの方の治療方法
治療としては、
【1】まず保湿とマッサージ、軟膏の塗布
【2】膣レーザー(モナリザタッチ)
【3】エムセラ(周囲の組織の血流改善のため)
【4】ハイドラクール(毛穴のウォーターピーリング)やエレクトロポレーション
【5】外陰部の菲薄部位に各種成長因子の局所注射
など
このステップに従って治療を行っております。
個人差はありますが、治療を勧めることにより、症状はかなり改善していらっしゃいます。
ご心配な方は、是非診察にいらしてください。
白金高輪 海老根ウィメンズクリニック
東京都港区高輪1-2-17 高輪梶ビル5,6,7F
03-5789-2590
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白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)
産婦人科医師・医学博士
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。