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モナリザタッチ(腟レーザー)

日本で受けられるホルモン治療とレーザーは、どちらがよいのでしょうか?

腟内・腟入口部・尿道口周囲・外陰部…

モナリザタッチはどこに照射するのでしょうか?

「モナリザタッチは腟の中をレーザーで治療するんですよね?」

診察で患者さんから最も多くいただく質問の一つです。

結論からお伝えすると、

必ずしも腟内だけではありません。

患者さんの症状によっては、

* 腟内
* 腟入口部(腟前庭部)
* 尿道口周囲
* 外陰部

などを評価し、必要な部位へ治療を行います。

もちろん、すべての患者さんにすべての部位を照射するわけではありません。

私は2019年にモナリザタッチを導入し、これまで4,200例以上の治療を行ってきました。

導入当初は、世界で一般的に行われていたように、腟内への照射を中心に治療していました。

しかし、診療を重ねる中で、一つの疑問を持つようになりました。

「腟内は改善しているのに、なぜ性交痛が残る患者さんがいるのだろう。」

「乾燥は良くなったのに、入口だけがヒリヒリするとおっしゃるのはなぜだろう。」

そこから私は、患者さん一人ひとりの痛みや乾燥の場所を丁寧に確認するようになりました。

その結果、見えてきたのは、

症状は『腟』という一つの場所で起きているのではない

ということでした。

 ① 腟内

モナリザタッチで最もよく照射される部位です。

腟粘膜は更年期になると、

* 薄くなる
* 弾力が低下する
* 血流が減少する
* 潤いが減る

という変化が起こります。

その結果、

* 乾燥
* 摩擦痛
* 性交痛
* 少量出血
* 内診時の痛み

などが起こります。

腟内へのフラクショナルCO₂レーザーは、このような萎縮した粘膜の再構築を目的として行います。

世界中の多くの論文が、この腟内照射を中心に報告されています。

② 腟入口部(腟前庭部)

私が最も重要だと考えている部位です。

性交痛の患者さんに、

「どこが痛いですか?」

とお聞きすると、

「入口です。」

という答えが非常に多く返ってきます。

実際に診察すると、

腟の中ではなく、

腟前庭部

に痛みが集中している患者さんが少なくありません。

この部分には、

* 神経終末
* 血管
* エストロゲン受容体
* アンドロゲン受容体

などが豊富に存在します。

そのため、

少し乾燥しただけでも、

軽く触れただけでも、

性交の最初だけでも、

強い痛みを感じることがあります。

私はこの部分を綿棒で丁寧に確認し、

痛みの場所を患者さんと一緒に確認しています。

必要と判断した場合には、

腟内とは別に、

前庭部へのフラクショナルレーザーを行っています。

これは、4,200例以上の診療経験から発展してきた、当院独自の診療スタイルです。

③ 尿道口周囲

意外に見落とされやすい場所です。

更年期になると、

尿道周囲の組織もエストロゲンの影響を受けます。

そのため、

* 排尿時の違和感
* 頻尿
* 尿意切迫感
* 尿漏れ
* 尿道周囲のヒリヒリ感

などが起こります。

診察では、

腟だけでなく、

尿道口周囲の萎縮や乾燥も確認します。

必要に応じて、

尿道周囲まで含めた照射を検討することがあります。

④ 外陰部

患者さんは、

「腟が乾燥します。」

とおっしゃいます。

しかし、

実際に乾燥しているのは、

外陰部であることも少なくありません。

例えば、

* 小陰唇
* 大陰唇
* 会陰部

です。

ここが乾燥すると、

* 下着が擦れる
* 座ると痛い
* 歩くと痛い
* 自転車がつらい
* ナプキンでヒリヒリする

という症状が起こります。

外陰部は皮膚疾患との鑑別も重要です。

そのため、

私は必ず皮膚の状態を確認し、

レーザーより先に治療すべき病気がないかを診察しています。

なぜ私は3部位に分けるようになったのでしょうか

私はイタリアで、

モナリザタッチの開発者であるサルバトーレ教授から直接学ぶ機会がありました。

先生からは、

「腟粘膜の再生」

という基本的な考え方を学びました。

その考え方を日本へ持ち帰り、

4,200例以上の患者さんを診療する中で、

私は一つのことに気付きました。

症状は、患者さんごとに違う。

乾燥も、

痛みも、

尿路症状も、

すべて同じ場所から起きているわけではありません。

だから現在の当院では、

まず、

どこが症状の中心なのか

を診察します。

そして、

腟内なのか、

前庭部なのか、

外陰部なのか、

尿道周囲なのかを評価し、

必要な部位へ治療を行っています。

全員に4か所照射するわけではありません

ここは誤解していただきたくない点です。

当院では、

すべての患者さんへ、

腟内・前庭部・尿道口周囲・外陰部を照射しているわけではありません。

乾燥だけの患者さん、

性交痛だけの患者さん、

頻尿が主体の患者さんでは、

照射する部位は変わります。

つまり、

「どこへ照射するか」ではなく、


「どこが原因なのか」

を最初に診断することが重要なのです。

レーザーだけでは治療は完成しません

レーザーは非常に有用な治療ですが、

私はレーザーだけで治療が完成するとは考えていません。

組織が修復される期間には、

* 外陰部の保湿
* 腟内環境を整えること
* 摩擦を減らすこと
* 骨盤底筋の緊張を改善すること

も重要になります。

そのため当院では、

レーザーとホームケアを組み合わせた治療をご提案しています。

私が最も大切にしていること

私は4,200例以上のモナリザタッチ治療を経験してきました。

その経験から確信していることがあります。

「モナリザタッチは、どこへ照射するかという治療ではありません。どこに症状の原因があるのかを診断する治療です。」

同じ「乾燥」という言葉でも、

腟内が原因の方もいれば、

腟入口部の方もいます。

同じ「性交痛」でも、

前庭部の痛みなのか、

骨盤底筋なのか、

深部の婦人科疾患なのかで治療はまったく異なります。

だから私は、

レーザーを照射する前の診察を何より大切にしています。

まとめ

モナリザタッチは、「腟の中だけのレーザー治療」ではありません。

当院では、

* 腟内
* 腟入口部(前庭部)
* 尿道口周囲
* 外陰部

を丁寧に評価し、症状の原因となっている部位を見極めたうえで、必要な部位に治療を行っています。

4,200例以上の診療経験から私が学んだことは、「同じ症状名でも、痛みや乾燥が起きている場所は患者さんごとに違う」ということでした。

そのため、当院では「レーザーを照射すること」を目的にはしていません。

一人ひとりの症状の原因を見つけ、その方に最も適した治療を組み立てることを大切にしています。

「自分の症状はどこから来ているのだろう?」

そう思われた方は、ぜひ一度ご相談ください。

診察では、腟内だけでなく、腟入口部・尿道口周囲・外陰部まで含めて丁寧に評価し、あなたに合った治療をご提案いたします。
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