薬剤使用しすぎによる頭痛
更新日:2025.02.05
薬剤の使用過多による頭痛(どうして毎日頭痛薬を飲んだら効かなくなるの?)
頭痛が起こると、病院でもらった頭痛薬や市販薬を飲むことが多いと思います。痛みに対する恐怖から、薬を早めに飲んだり、頭痛がないのに飲んでしまったりするために薬を飲む回数が増えてくることがあります。薬の効果が弱まり、軽微な刺激で頭痛を感じるようになります。頭痛薬を飲めば飲むほど痛くなる、毎日のように頭痛を感じる、頭痛の強さが強くなります。脳が「頭が痛い」と感じやすくなってしまっている病態です。
薬剤の使用過多による頭痛は、一般的に販売されている「頭痛薬」で起こすことが最も多いのです。市販薬の箱の裏を見ると、ほとんどが鎮痛薬(イブプロフェン、アセトアミノフェン、エテンザミド、ロキソプロフェン、イソプロピルアンチピリン)、鎮静薬(アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロモワレリル尿素など)カフェインの複合頭痛薬です。鎮静成分やカフェインへの依存がさらにこの病態を複雑にしています。
薬剤の使用過多による頭痛の治療は、常用してしまっている薬をやめ、痛みを感じにくくする薬を使いながら治療をします。
常用期間が長いほど、内服を辞めることが非常に困難になります。
連日でなくとも、月に15回以上ない服してしまっている状況である場合には、早めにご相談下さい。
白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)
産婦人科医師・医学博士
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。