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院長ブログ

子宮筋腫のある方のホルモン補充療法について

子宮筋腫のある方のホルモン補充療法について。

 

子宮筋腫はとても女性に多い病気ですが、実際には産婦人科受診の経験のない方では、ほとんど症状がなく、気づかない方もいらっしゃいます。その中で、更年期障害の治療を行いたいと婦人科を訪れて、超音波検査で子宮筋腫を発見される方もいらっしゃいます。その際のホルモン補充療法は、ちょっと注意が必要です。

 

1. 子宮筋腫のサイズと症状

子宮筋腫が小さく、子宮内膜に近くない場合は、ホルモン補充療法が比較的行いやすいです。ホルモン補充療法を行いながら、定期的に超音波検査を行いサイズの変化がないか、不正出血や腹痛や下腹部違和感がないかを確認します。

子宮筋腫が大きい場合は、ホルモン補充療法によりさらに筋腫のサイズが大きくなる場合もあります。その後、不正出血、尿閉、下腹部違和感などが出現する場合には、ホルモン補充療法の中止を考えます。中止しても症状が悪化する場合、子宮筋腫が大きくなる場合には、手術療法による子宮全摘術も考慮します。

子宮内膜に近く、サイズはほぼ変わらない場合でも不正出血が持続的に生じる場合、やはりホルモン補充療法の中止を検討します。

2. 本当に子宮筋腫か?

ホルモン補充療法を施行するしないにかかわらず、子宮筋腫と思われていた腫瘤性病変が大きくなる場合は、非常にまれですが悪性腫瘍の可能性も否定できないので子宮全摘術も考慮します。少ない経験ではありますが、早期に発見できて摘出だけで完治した症例、判断に迷っているうちに子宮摘出ができない状況になった症例、子宮摘出は可能であったが、転移巣が急激に大きくなり亡くなってしまった症例の経験があります。閉経後に子宮筋腫が大きくなる場合には、すぐにホルモン補充療法を中止して、注意深く観察するべきです。

3. 子宮筋腫の治療が先か後か

どうしてもホルモン補充療法が必要な場合には、子宮全摘を行い、その後ホルモン補充療法を行うと子宮筋腫のトラブルの心配なく治療ができると思います。更年期症状がひどく、さらに子宮筋腫で悩んでいる方は、手術療法も視野に入れて治療を行うことが大切です。

 

 

いろいろな方がホルモン補充療法を必要とする時代。それぞれの子宮筋腫と更年期障害の症状により治療を組み合わせる必要性があります。お気軽にご相談くださいませ。

院長 海老根真由美

白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)

産婦人科医師・医学博士

埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。

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