休日の妊婦さんの外出は気をつけて
更新日:2024.01.19
休日の妊婦さんの外出には気を付けて。
土曜日、日曜日、祝日になると、遠方からの妊婦さんが急な腹痛で受診されることがよくあります。北海道から、名古屋から、台湾から、ドイツから。コロナの自粛が終わって、楽しい休暇を満喫しようという気分なのかもしれないですね。
でも、ちょっと注意が必要です。妊娠37週未満の妊婦さんの腹痛、出血、破水、早産。どれも緊急入院の必要性が必要になる可能性が高い病態ですが、最近多く休日診療にいらっしゃいます。子宮収縮が強い場合、緊急入院となることがあります。
実際、入院となると、もともとの居住地から遠いので、本人も家族もとても困ります。一度入院管理となると、分娩まで入院が続くことも稀ではありません。また、急に出産が必要となると新生児を受け入れられる施設も少なく、救急要請しても、いわゆる「たらいまわし」状況になるのもやむをえません。今回も日本赤十字社医療センターの医療スタッフの方々に快くお引き受けいただき、救急母体搬送させていただきました。休日も必死で働いている先生方に大変感謝しております。
楽しいお出かけが、大変なことになる可能も考えて慎重にお出かけする計画を立ててください。少子化対策は、まず、妊婦さんの安全からです。
白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)
産婦人科医師・医学博士
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。