切迫早産と頚管長
切迫早産と頸管長
切迫早産と診断されている妊婦さんが、5月の連休中にレジャーを楽しみ、おなかが痛くなって来院するということが、毎年あります。当院では、連休中休まず診療しているので、いろいろな妊婦さんに出会います。
妊娠中に連休に自宅にいるのは、ちょっともったいない感じがするものです。でも、連休中に相談できる産婦人科が非常に少ないので、できるだけ、安静にして、無理をせず、風邪ひかないように人ごみを避けることを推奨しています。切迫流産や切迫早産だけでなく、発熱の患者様も沢山いらっしゃいます。つまり、連休中は健康でいることが一番です。
切迫早産がどうして心配かというと、切迫早産を通り越して、早産してしまうことがあるからです。未熟な赤ちゃんが出産してしまうということ。臓器が発達していない前に出産すると、赤ちゃんは生活が大変で、そのケアをするママや家族も大変です。
まず、肺が成長していない赤ちゃんは呼吸ができない。赤ちゃんが最後に発達する臓器は肺なのです。その肺が育たずに出産するということは、生まれても赤ちゃんは息ができない。息を吸おうと思っても、肺が膨らまない。酸素が足りない。脳に障害がでる。脳に障害が出るということは、成長発達に問題が出る。
やっぱり赤ちゃんは早産にならないようにするのは、先に健常者として生まれた大人の役目だと思う。どうやったら早産にならないか。
妊娠中は、
ストレスのない生活すること。
仕事や勉強を無理しない。
子宮内感染症を引き起こすような、性交渉をしないこと。
妊娠前は、
子宮な感染症を引き起こすような性交渉と中絶処置、不妊治療を行わないこと。どれも清潔であれば問題ないのですが。
ちょっと気になるかもしれませんが、子宮の中に外から感染させる機会は、性交渉、子宮内処置が主な理由です。子宮内は赤ちゃんが育つ場所なので、きれいな環境でいる必要があるのです。常在菌であるラクトバチルス・クリスパタスに守ってもらいたいものです。良質な善玉菌を体内に確保することが大切です。
もし、子宮内に微小感染が継続する中で妊娠したらどうなるのか?
受精卵が子宮内に到着して、子宮内に絨毛を作って定着します。この段階から子宮内感染があると絨毛膜下血腫ができやすくなります。いわゆる着床不全になります。その絨毛膜下血腫の感染がコントロールできないと母親の防御反応により感染物質を排出しようとする力が強くなり、感染性流産となります。そうならないように、あらかじめきれいな環境下で妊娠をお勧めいたしますし、もし感染があるようであれば、抗生物質の投与をお勧めいたします。子宮筋腫や内膜ポリープに関しても同様の理由で流産となる場合があります。このような、微小感染を妊娠初期からリスクとして持っている場合、妊娠中には慎重な管理が必要となります。
妊娠中期を過ぎて胎児が大きくなると、子宮から胎児を排出しようとする力に指標が子宮頸管長の測定となります。経腟超音波検査を行って、子宮頸管長を測定するのです。世界的に行われている管理ではないのですが、日本ではこれを指標に管理することが多いです。40㎜の頸管長を維持することをお勧めいたします。妊娠30週頃には、子宮頸管長になることもありますが、大切なことは子宮収縮の自覚があり、破水や分娩につながらないように妊娠10か月まで子宮頸管長を維持することです。子宮頸管長が20㎜くらいまでに短縮すると、破水や分娩のリスクが高くなり、入院管理することが一般的です。もし、自宅で早産するようなことがあると、出産すぐから胎児の呼吸が安定しない場合、低酸素脳症となり、成長発達に問題が生じます。分娩する場所は、新生児に十分な酸素を提供できる施設での出産が望ましいと思われます。妊娠週数と胎児の状態により、人工呼吸器が必要な場合、保育器が必要もあり、その施設の選定は最も重要です。
というわけで、毎年5月の連休は、頚管長確認やいろいろな妊婦さんがいらっしゃって大忙しでした。ゴールデンウィークもなんとか中日を越えました。
もう数日頑張ります。
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