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更年期・閉経

更年期の腰痛は何科?婦人科で注意したい原因と受診目安を婦人科医が解説。

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更年期の腰痛は、婦人科で相談したいケースがあります。

特に、

・背が縮んだ
・猫背が進んだ
・不正出血がある
・尿もれや頻尿がある

このような場合は、

・骨粗しょう症
・圧迫骨折
・骨盤内の病気
・骨盤底のゆるみ

などを婦人科で整理する意味があります。

一方で、

・しびれ
・脱力
・排尿排便異常
・急激な悪化がある

このような場合は、
整形外科や救急を優先すべきこともあります。

「更年期に入ってから腰が痛い」
「整形外科に行くべきか、婦人科に行くべきか分からない」
「整体やマッサージに通っても、よくなったり悪くなったりを繰り返している」

このような悩みは、
更年期世代の女性に少なくありません。

年期の腰痛は、単なる筋肉疲労や加齢だけでなく、骨密度低下、婦人科疾患、骨盤底機能の低下、更年期症状の重なりが背景にあることがあります。

この記事では、

・更年期の腰痛で婦人科がまず注意したいこと
・婦人科でできること
・整形外科が先になる症状
・一般的な腰痛との違い

を分かりやすく整理します。

Pick up

※本記事は一般的な医療情報です。
症状が強い場合、長引く場合、急に悪化した場合は、自己判断せず医療機関でご相談ください。

 

目次

【結論】更年期の腰痛は、まず婦人科で整理したいケース

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更年期の腰痛で迷ったときは、次のように考えると分かりやすくなります。

背が縮んだ・猫背が進んだ・ぶり返す腰痛が続く

→ 骨粗しょう症や圧迫骨折の背景がないか、婦人科・女性内科・整形外科で骨の評価を考えます

不正出血、月経異常、下腹部痛、性交痛を伴う

→ 子宮筋腫や腺筋症など、骨盤内の婦人科疾患を婦人科で確認します

尿もれ、頻尿、下垂感、骨盤まわりの違和感がある

→ 骨盤臓器脱や骨盤底機能の低下を婦人科で評価する意味があります

しびれ、脱力、歩けないほどの痛み、排尿・排便異常がある

→ 整形外科や救急での評価を優先します

Check point

つまり、更年期の腰痛は「全部整形外科」ではありません。
一方で、「全部婦人科」でもありません。

大切なのは、更年期世代の女性に多い背景を踏まえて、適切に見分けることです。

 

更年期の腰痛で、婦人科がまず注意したい3つの原因

1.骨粗しょう症・圧迫骨折

更年期の腰痛で、婦人科としてまず注意したいのが骨粗しょう症と圧迫骨折です。

閉経後は女性ホルモンの低下に伴って骨量が減りやすくなり、骨がもろくなっていきます。すると、転倒のような大きな外傷がなくても、背骨が少しずつつぶれるような骨折を起こすことがあります。

椎体圧迫骨折の症状例

このような椎体圧迫骨折は、次のような形で気づかれることがあります。

・以前より背が低くなった気がする
・猫背が進んできた
・背中から腰にかけて重だるい、痛い
・くしゃみや軽い動作でも響く
・マッサージや整体に通っても、また元に戻る
・「年齢のせい」と思っていたが、最近は持続的な痛みに変わってきた

特に、よくなったり悪くなったりを繰り返す腰や背中の痛みは要注意です。筋肉や姿勢の問題と思っていた痛みの背景に、圧迫骨折や骨粗鬆症が隠れていることがあります。

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圧迫骨折は、起きてしまった椎体を元通りに戻すのが難しいこともあります。

そのため大切なのは、

  • 見逃さないこと
  • 進行させないこと
  • 次の骨折を防ぐこと


です。

当院では、骨密度低下が気になる方に対して、必要に応じてDEXA(骨密度検査)を含めた骨塩量の評価をご提案しています。

関連記事

背が縮んだ、猫背が進んだ、背中や腰の痛みが続く場合の詳しい考え方は、

>>背が縮んだ・猫背が進んだ・背中や腰が痛い圧迫骨折のサイン?骨粗しょう症チェックとDEXA検査

で詳しく解説しています。

2.子宮筋腫・子宮腺筋症など骨盤内の病気

腰痛の原因は、背骨や筋肉だけとは限りません。

婦人科では、子宮筋腫や腺筋症など、骨盤内の病気が腰の重だるさや下腹部から腰にかけての痛みとして現れることがあります。

特に次のような症状がある場合は、婦人科的な原因を考える意味があります。

婦人科疾患の症状例

・不正出血がある
・月経量が増えた
・月経のたびに腰痛が悪化する
・下腹部痛や骨盤痛を伴う
・性交時に痛みがある
・下腹部の張り感がある

更年期前後では月経が不規則になってくるため、「ホルモンのせいかな」と見過ごされやすいのですが、腰痛に出血や下腹部症状が重なる場合は、腰痛だけを見ていても原因にたどり着きにくくなります。

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更年期前後で月経がまだある方では、子宮内膜症が背景にある場合もありますが、このテーマでは頻度の面からも、まずは子宮筋腫や子宮腺筋症を優先して考えるほうが実際的です。

【PICK】見逃したくない婦人科疾患

更年期の腰痛では、頻度は高くなくても見逃したくない婦人科疾患があります。

卵巣の病気

たとえば卵巣の病気では、
骨盤痛、張り感、頻尿、性交時痛、不正出血などがみられることがあります。

子宮の病気

また、卵巣がん・子宮体がん・子宮頸がんでは、
不正出血、閉経後出血、下腹部痛、張り感、食欲低下、体重減少などを伴うことがあります。

腰痛にこうした症状が重なる場合は、早めに婦人科で悪性疾患を否定することが大切です。

感染症の病気

さらに、発熱、異常なおりもの、性交痛、強い下腹部痛を伴う場合は、骨盤内炎症性疾患(PID)などの感染症も考えます。

更年期の腰痛がすべて婦人科疾患によるわけではありませんが、いつもの更年期症状だけでは説明しにくい症状が重なるときは、婦人科でも評価しておくと安心です。

 

更年期だからこそ重なりやすい腰痛の背景

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更年期の腰痛では、はっきりした病名が一つだけ見つかるとは限りません。

実際には、次のような要素が重なっていることが少なくありません。

  • 骨密度低下
  • 体幹の弱り
  • 骨盤底のゆるみ
  • 睡眠不足や疲労
  • 姿勢の崩れ


こうした背景があると、

・痛みを強く感じやすくなったり、
・腰への負担が偏ったり、

自己流のストレッチやマッサージでは改善しにくくなったりします。

反り腰・姿勢の崩れが関わることもあります

更年期以降の腰痛では、

・反り腰、
・体幹の弱り、
・お腹の圧の使い方の崩れ

が関わっていることもあります。

特に、

・反り腰と言われたことがある方
・ぽっこりお腹や猫背も気になる方
・腰痛と一緒に尿もれも気になる方

このような方では、骨や婦人科疾患だけでなく、体を支える力そのものの低下が背景にあることがあります。

 

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ただし、このテーマはそれだけで大きな記事になる内容です。

ここでは「更年期の腰痛の一因になりうる」と押さえるにとどめ、詳しい考え方やセルフケアは別記事で解説します。

関連記事

※反り腰・体幹・腹圧・骨盤底との関係は、

>>反り腰で腰が痛い…それ、体幹と腹圧の崩れかも|原因・改善法・受診目安を女医が解説

で詳しく解説しています。

 

婦人科でできること

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問診・診察で「腰だけの問題か」を仕分ける

更年期の腰痛を婦人科でみる場合、「腰が痛い」という一点だけで終わらせず、背景を整理していきます。

たとえば、

  • いつから痛いか
  • 痛みにきっかけがあるか
  • 急に悪化したか
  • ぶり返しているか
  • 背中寄りの痛みか、腰の下の痛みか
  • 不正出血や月経異常があるか
  • 下腹部痛を伴うか
  • 尿もれや頻尿があるか
  • 背が縮んだ感じがあるか
  • 更年期症状も強いか
  • 家族歴があるか
  • 偏食があるか


といった点を確認することで、
骨の問題、骨盤内の病気、骨盤底の問題、整形外科疾患のどれが近いかを大まかに整理しやすくなります。

・DEXAで骨の状態を確認する

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骨の不安がある方に重要なのが、DEXA(骨密度検査)です。

DEXAは、
腰椎や股関節の骨密度を測り、
骨粗しょう症の診断や今後の骨折リスクを考えるうえで役立つ検査です。

DEXA検査をおすすめしたい方

次のような方では、DEXAで骨の状態を確認する意義があります。

  • 更年期に入ってから腰痛が続く
  • 背が縮んだ気がする
  • 猫背が進んだ気がする
  • 痩せ型で骨が心配
  • 家族に骨粗しょう症の人がいる
  • 骨折歴がある


一方で、DEXAは今起きている圧迫骨折そのものを直接診断する検査ではありません。

転倒直後の強い痛みや、急に動けないほどの痛み、しびれや脱力がある場合は、DEXAより先にレントゲンやMRIなどの画像検査が必要になることがあります。

・更年期治療(HRT・漢方など)で全体を整える

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更年期の腰痛では、

痛みそのものだけでなく、
不眠、疲れやすさ、気分の波、ほてり、発汗などが重なってつらさを増幅していることがあります。

こうした場合、更年期治療によって体全体の状態が整うと、結果として腰痛との付き合い方が改善しやすくなることがあります。

HRT(ホルモン補充療法)

HRT(ホルモン補充療法)は、更年期症状の改善に役立つだけでなく、骨密度低下の抑制という面でも意味があります。症状や既往歴に応じて、漢方薬が選択肢になることもあります。

もちろん、HRTがすべての腰痛を直接治すわけではありません。
ですが、「更年期の骨密度を保つ」という視点は、婦人科ならではの強みです。

・必要に応じて整形外科へつなげる

婦人科で更年期の腰痛をみる大きなメリットは、
婦人科で完結させることではなく、適切な順番を整理できることです。

レントゲンやMRIが優先と判断される場合は、整形外科での画像評価につなげます。

「婦人科を受診したら整形外科に行ってはいけない」

ということではなく、骨・ホルモン・骨盤底・婦人科疾患の視点も含めて整理したうえで、必要な診療科へつなぎ、適切な治療を行うことが大切です。

・骨盤底ケアや体幹サポートまで含めて相談できる

・尿もれ・頻尿・下垂感がある方では、
骨盤底筋トレーニングや生活指導が基本になります。

・セルフケアの継続が難しい場合には、
診察のうえでエムセラなどを骨盤底ケアの補助的な選択肢としてご相談することがあります。

・体幹の弱りや姿勢の崩れが目立つ方では、
生活動作の見直しとあわせて、体幹づくりをサポートする方法を考えることがあります。

運動の継続が難しい方へ
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診察のうえでエムスカルプトエムセラなどを体幹ケアの補助的な選択肢としてご提案することがあります。

まずは診察で原因を整理し、そのうえでその方に合う方法を選ぶことが大切です。

 

ただし、整形外科が先の腰痛もあります

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次のような症状がある場合は、婦人科より先に整形外科、場合によっては救急受診を優先してください。

  • 足の強いしびれや脱力がある
  • 急に痛みが悪化した
  • 激痛で動けない
  • 転倒や事故のあとから強く痛む
  • 会陰部やお尻まわりの感覚が鈍い
  • 夜間も強く痛み、安静でもつらい
Check point

こうした症状は、神経圧迫、急性骨折、感染など、緊急性のある病気のサインであることがあります。

「更年期だから様子を見よう」
とせず、まず現在の損傷状態を画像で確認することが大切です。

 

一般的な腰痛で多い原因

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更年期世代の腰痛には、もちろん整形外科でよくみる病気も含まれます。

代表的なのは次のようなものです。

脊柱管狭窄症

立つ・歩くと脚がつらくなり、座る、前かがみになると楽になるのが特徴です。

椎間板ヘルニア・坐骨神経痛

腰だけでなく、お尻から脚にかけての痛み、しびれ、脱力が出ることがあります。

変性すべり症

加齢変化で背骨の安定性が落ち、腰痛や下肢症状が出ることがあります。

筋・筋膜性腰痛

姿勢、動作、負荷のかけ方で痛みが変動しやすく、いわゆる「腰のこり」や使いすぎに近いタイプです。

 

こんな方は、まずご相談ください

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次のような方は、整形外科だけでなく、婦人科で一度整理するメリットがあります。

  • 腰痛に加えて、更年期症状もある
  • 背が縮んだ・猫背が進んだ気がする
  • ぶり返す腰痛が続いている
  • 骨密度が気になる
  • 尿もれや頻尿がある
  • 不正出血や下腹部痛もある
  • 反り腰や体幹の弱りも気になる
  • 整形外科で「強い異常はなさそう」と言われたが、つらさが続いている


更年期の腰痛では、
骨・筋力・骨盤底・ホルモン変化が重なっていることがあります。

そうした背景を一度に治療しやすいのが、婦人科・女性内科の強みです。

 

よくある質問

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更年期の腰痛は婦人科で相談できますか?

はい。特に、骨密度低下が気になる方、不正出血や下腹部症状がある方、尿もれや頻尿もある方、更年期症状も重なっている方では、婦人科で相談する意義があります。

整体やマッサージで一時的によくなるのに、また痛くなるのはなぜですか?

筋肉や姿勢の問題が重なって、マッサージなどで楽になることはありますが、背景に骨粗しょう症、圧迫骨折、骨盤底の問題、骨盤内疾患などがあると、根本原因が残って痛みを繰り返すことがあります。繰り返す場合は、婦人科や整形外科に相談しましょう。

DEXAだけで圧迫骨折は分かりますか?

DEXAは骨密度をみる検査で、骨粗しょう症の診断や骨折リスク評価に役立ちます。今起きている圧迫骨折そのものを確認するには、症状に応じてレントゲンやMRIなどの画像検査が必要になることがあります。

更年期の腰痛で、整形外科が先の症状はありますか?

あります。強いしびれや脱力、歩けないほどの痛み、外傷後の強い痛みなどがある場合は、まず整形外科や救急での評価を優先してください。

尿もれや頻尿もある腰痛は、婦人科でみてもらえますか?

はい。骨盤底機能の低下や骨盤臓器脱が関わっていることがあります。特に、下垂感、腟の違和感、性交時の圧迫感を伴う場合は、婦人科での評価が向いています。

 

まとめ|更年期の腰痛は、婦人科で背景ごと整理する意味があります

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更年期の腰痛は、

単なる“腰の疲れ”ではなく、

  • 骨粗しょう症・圧迫骨折
  • 子宮筋腫や腺筋症などの骨盤内疾患
  • 骨盤臓器脱
  • 骨盤底機能の低下
  • 姿勢や体幹の問題
  • 更年期症状の重なり


など、複数の背景が関わっていることがあります。

特に、

  • 背が縮んだ
  • 猫背が進んだ
  • 腰痛を何度も繰り返す
  • 尿もれや頻尿がある
  • 不正出血や下腹部痛もある
  • 更年期症状も重なっている


という方は、腰だけの問題にせず、婦人科で一度整理する価値があります。

当院では、腰痛を「腰だけの問題」として切り取らず、更年期背景、骨の評価、骨盤底の状態、婦人科疾患の有無まで含めて総合的に確認します。

必要に応じてDEXAで骨密度を確認し、更年期治療、生活指導、骨盤底ケア、自費治療になりますが、医療機器のエムスカルプトやエムセラのご提案も可能です。

整形外科の評価が必要な場合は適切に連携いたします。

更年期の腰痛で迷ったら、我慢を続ける前に一度ご相談ください。

“何が原因か分からない腰痛”を、

婦人科の視点で整理することが、改善への近道になることがあります。

 

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海老根 真由美(えびね まゆみ)

産婦人科医師・医学博士

埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。

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