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子宮頚がんワクチン

子宮頚がんワクチン

子宮頚がんワクチンについて思うこと

私が研修医だった、25年前。
子宮頚がんワクチンはなく、どうして子宮頚がんになるのか、なにが子宮体がんになるのか。良くわからず、入院した患者さんの治療にあたっていました。
子宮体がんの患者さんの共通点は、沢山妊娠してお子さんがいること。子宮頚がんの患者さんの共通点は、沢山妊娠経験があり、お子さんは多くないこと。
子宮頚がんはウイルス感染症なのではと、産婦人科医なら薄っすら気づいていたかと思います。
それから10年もしないうちに、子宮頚がんはHPVというウイルスが原因であること、HPV16型と18型が進行が早いこと、そしてワクチンで子宮頚がんが予防できることがわかりました。つまり、世界で初めて癌が予防できる子宮頚がんワクチンができたのです。

ちょっとありえない!と思っていました。
日本でまだ、ワクチンが入手困難な時期でした。
いっぱい働いたら「ご褒美にワクチン打ってやるよ」と言われて、そんな時代が来るのかなあと思っていました。

その頃から、20代の女の子の子宮頚がんの治療に携わるようになりました。子宮頚がんの場合、前がん状態及び浸潤癌でなければ、円錐切除術、子宮頸部の焼灼術で子宮温存可能です。でも、浸潤癌では放射線療法や子宮全摘術をせねばならず、その後の妊娠は望めません。治療を行いながら、命を救っても女の子の夢を救えない無力さを感じていました。

15年くらい前から、このワクチンが普及し始め、できればワクチンを打ってあげたい!!と心から思いました。このワクチンがずっと前からあったらと思わずにいられませんでした。でも、その直後から、子宮頚がんワクチンでの副作用がマスコミを賑わすことになります。
その副作用の事実を確認することができないまま、産婦人科医として仕事を続けていたのですが、やはり子宮頚がんワクチンは必要だと感じていました。

近年、サーバリックス(2価ワクチン)、ガーダシル(4価ワクチン)、さらにシルガード(9価ワクチン)が接種できるようになりました。
サーバリックスは、進行の早いHPV16型、18型を予防できます。
ガーダシルは、進行の早いHPV16型、18型に加えて、性病のイボであるコンジローマの原因ウイルスであるHPV6型11型の免疫を獲得できます。

私と息子はガーダシルを打ちました。
どんどん病気を予防にできる時代が来てほしいと願っています。

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