夏の疲れに高濃度ビタミンC
更新日:2025.09.13
どうして高濃度ビタミンCを導入したか。
長寿の国日本でも、ビタミン不足のお話が出てからずいぶん時間がたっています。なんとなくビタミン剤を沢山飲むことに抵抗を感じています。でもやっぱり、昭和のころのようにテーブルいっぱいのお浸しやお漬物にお惣菜、ごはんと味噌汁を毎日作る家庭は減ってしまったように思います。そんな中、やっぱりくたくたで疲れが取れないときには、高濃度ビタミンC点滴、マイヤーズカクテルに頼ってしまう自分がいます。
「少しは自分を甘やかしてあげよう。」
「マイヤーズカクテル」はジョン・A・マイヤーズ博士がビタミンとミネラルを点滴する療法を用いたものが原点になっていると思います。1990年ころ、代替医療が注目され始めた時代だったと思います。アラン・ガビー(Alan R. Gaby)医師が “Intravenous Nutrient Therapy: the "Myers' Cocktail"” を Alternative Medicine Review にマイヤーズの仕事を元にして、現代の臨床経験をまとめ、どのような疾患で使われているか、副作用はどうかなどを整理したレビューが発表されてから、さらに注目が集まったように思います。マグネシウム、カルシウム、ビタミンB群、ビタミンCからなる改良型「マイヤーズカクテル」は、急性喘息発作、片頭痛、疲労(慢性疲労症候群を含む)、線維筋痛症、急性筋痙攣、上気道感染症、慢性副鼻腔炎、季節性アレルギー性鼻炎、心血管疾患などの疾患に効果に対しての検討が行われております。
内容は主に
→ 強い抗酸化作用、免疫機能のサポート
→ エネルギー代謝、神経機能の維持、造血などに関与
→ 筋肉・神経の安定化、血管拡張作用、頭痛や喘息の補助的効果に関与するとされる
→ 筋肉・神経伝達の調整、骨代謝サポート
さらに抗がん作用に関する報告もあります。
食事で補うものという気持ちが強かったのですが、疲れていると時に消化吸収を介さずに直接静脈内投与で体内に入れることは、やはり疲れが一気に吹き飛ぶ感じです。点滴翌日の朝の睡眠をしっかりとれた感じは、とてもうれしいものです。夏の疲れに、ぜひお試しください。

白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)
産婦人科医師・医学博士
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。