【妊娠6週のあなたへ】妊娠6週に知っておきたい症状と注意点|つわり対策と赤ちゃんの成長を産婦人科医が解説。
更新日:2025.03.15
妊娠6週の体の変化と赤ちゃんの成長
小さな赤ちゃんに心臓ができあがり、超音波検査で心拍が確認できる頃です。
赤ちゃんの心臓ができあがると、赤ちゃんは血液を母体に送り出します。そして、母体から酸素や栄養を受け取ります。こうやって、母児の血液循環が始まります。このころは、胎盤がまだ発達しておらず、赤ちゃんの胎盤を発達させるHCGというホルモンが、直接母体血流に入り込み、この影響でつわりが出現するといわれております。
つわりの症状は個人差がありますが、妊娠10〜12週頃まで次第に強くなる傾向があります。気分が悪くなる一方で、「妊娠が順調に進んでいる証拠」と捉え、安心する方もいます。逆に、突然つわりがなくなると不安に感じることもあります。その場合は、産婦人科を受診し、超音波検査で赤ちゃんの心拍を確認すると安心できるでしょう。
つわりと食事の工夫
「何を食べればいいのか分からない」と悩む時期です。食べてはいけないものを気にするよりも、食べられるものを探してみましょう。
特に大切なのは水分補給です。赤ちゃんに血液を送り届けるため、十分な水分摂取を心がけましょう。
つわりの気持ち悪さは、二日酔いの感覚にちょっと似ていると思います。その症状がずーっと続く。とても恐ろしいですね。でもちゃんと終わりの時期が来ますので、ご安心を。
そして、医者の視点からつわりを考えると、低血糖と低血圧が持続的に起こっている病態のように感じます。なので、つわりの時期は、糖分の薄い水分を持続的にとるのがいいかなあと思っています。
スイカばかり食べたかったうちの母親の話は納得。薄いレモン水のようなものを私は飲んでいました。私の上司に訊くと、妻は冷えたおにぎりばかりを食べていたと言っていました。これも納得。温かいおにぎりのにおいは嫌ですが、匂いのない薄い塩味のおにぎりは食べられました。
そして、それとはまったく違って、食べたいものは、マックのポテトとカレー。ジャンクなものを食べたくなりました。塩分や脂質は欲しくなるのかもしれません。そして、ミルクティーとトマトジュース。トマトジュースは丸ごとトマトミキサーにかけて飲んでいました。
妊娠中のスケジュール管理
産婦人科医は妊婦さんに向かって、「身体を大事にしなくてはならない」と何度も言うのに、私は妊娠しようと思ってすぐにつわりが来るとは認識しておらず、沢山の研究会や学会の仕事を入れたままにしておりました。
すぐに妊娠するとは思わず、また、つわりでコンピューターの画面が見ることができないとは、想定外でした。非常に浅はかな考えの妊婦だったと思います。
ですから、皆様にお伝えしたいことは、妊婦になったら何もできなくなるので、日常生活も送れなくなるので、極力予定は組まないこと。妊娠すると、つわりだけでなく、突然の出血や流産の可能性もあり、仕事には集中できません。
大事な予定は入れないこと。
また、旅行のキャンセルも手間がかかるので、予定しないこと。結婚式なんて、もってのほかです。かくいう私も、新婚旅行はキャンセルしなければならず、結婚式は笑顔のない写真が残るばかりで、とても困りました。今でも結婚式の写真を見るだけで、吐き気がします。困った思い出を暴露してしましました。
妊娠すると予定外のことがいっぱいあります。ですが、頑張って真面目に家で過ごし、10か月過ぎれば、赤ちゃんがやってきます。その姿を想像して、最初で最後の人生の夏休みと思ってゆっくり過ごしてください。二人目からの妊娠は、間違いなくバタバタした妊婦生活です。
まとめ
妊娠6週目は、赤ちゃんの成長を感じる大切な時期です。つわりの影響で体調が不安定になりやすいですが、無理せず自分のペースで過ごしましょう。食事は無理のない範囲で摂り、水分補給を大切に。つわりが辛いときは、医師に相談しながら適切に対処してください。
妊娠は予測不能なことが多く、生活が一変する時期です。しかし、10か月後には可愛い赤ちゃんと対面できると考え、人生の「特別な時間」としてゆっくり過ごしてみてください。
コチラの記事もご覧ください!
【妊娠4週のあなたへ】妊娠4週に知っておきたい症状と注意点|出血時の対処法を産婦人科医が解説。
【妊娠6週のあなたへ】妊娠6週に知っておきたい症状と注意点|つわり対策と赤ちゃんの成長を産婦人科医が解説。

白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)
産婦人科医師・医学博士
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。