VOICE患者様の声
バルトリン腺に生じる疾患と治療法
腟の入口周辺に腫れや痛みを感じた場合、バルトリン腺に関わる疾患かもしれません。
代表的な疾患を3つご紹介します。
1.バルトリン腺嚢胞
バルトリン腺には分泌液を出すための小さな穴があり、穴がなんらかの理由で閉じて分泌液が内側にたまり、袋状に腫れてしまった状態が「バルトリン腺嚢胞(のうほう)」です。
分泌液のみが溜まっている状態で、感染には至っておりません。小さければほとんど自覚症状はありませんが、デリケートゾーンの違和感や腫れを感じることもあります。さほど頻度の高い疾患ではありません。20歳代から50歳代までに生じることが多いです。
バルトリン腺嚢胞(のう胞)の治療
・痛みがなく、のう胞が小さい場合は、そのまま経過をみていきます。自然に軽快することが多いです。
・のう胞が大きく、違和感などで生活に支障が出る場合、痛みが生じる場合、発熱する場合には、のう胞に針を刺し、中の液体を抜きます。
2.バルトリン腺炎
バルトリン腺という分泌液の通り道に細菌が入り込んで炎症を起こした状態がバルトリン腺炎です。
炎症によって痛みや腫れを生じ、歩く・座るといった日常動作に支障をきたすことがあります。時には発熱します。
バルトリン腺炎の治療
・抗菌薬の外用薬塗布や内服で感染の治療をおこないます。
3.バルトリン腺膿瘍
バルトリン腺炎がさらに進行し、内部に膿が溜まった状態がバルトリン腺膿瘍(のうよう)です。
デリケートゾーンには日頃からたくさんの細菌が存在していますので、複数の菌による感染が起きていることもあります。 痛みや腫れ、ヒリヒリ感などを生じ、座ることもあることもできない状態になります。強い炎症の場合、発熱することがあります。
バルトリン腺膿瘍の治療
医療用レーザーで切開し、中の膿を取り除きます。
その後、のう胞内の消毒をおこないます。局所麻酔を使用しますので痛みも少なく、レーザーでの切開ですので、処置の時間も短く、縫合糸を用いないので感染のリスクを減らすこともでき、傷もきれいに治療可能です。
合わせて抗菌薬の内服をおこない、感染を治療します。
大学に勤務していた時代には、バルトリン腺膿瘍の患者様が来院されると、多くは入院を必要とした手術になることがあり、何度も外来に足を運んでいただく必要がございました。
また、切開部の閉塞の再発予防のため、何度も外来受診をしていただき、さらに、創部を糸で縫合する場合、その糸の感染から、難治性となる場合がありました。
医療用レーザーを導入後、多くの患者様に、当日の処置及び通院の少なさ、再発しにくさ、傷のきれいさに大変好評をいただいております。お気軽にご相談くださいませ。
医院概要
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