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ミレーナ挿入は痛い?太る?臭う?副作用・デメリット・更年期のミレーナの悩みなどを女医が丁寧に解説。

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「ミレーナを勧められたけれど、挿入時の痛みが怖い」

 「太ったり、臭いが気になったりする副作用はないの?」

 「費用はどのくらいかかるのだろう…」 

 

過多月経や月経困難症の治療、
あるいは避妊の選択肢として

「ミレーナ(IUS)」を検討されている方の中には、このような多くの不安や疑問をお持ちではないでしょうか。

 

特に、インターネット上には様々な情報が溢れており、何が本当なのか分からず、一歩を踏み出せない方も少なくありません。

この記事では、多くの女性の悩みに寄り添ってきた産婦人科医の視点から、ミレーナに関する皆様の不安

特に「痛み」「副作用」「費用」「更年期での使用」について、一つひとつ丁寧に解説していきます。

この記事を読み終える頃には、ミレーナに関する正しい知識が身につき、ご自身にとって最適な選択をするための一歩を踏み出せるようになっているはずです。 

 

目次

ミレーナとは?仕組みと効果を分かりやすく解説 

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ミレーナは、子宮内に装着する小さなT字型の器具で、「子宮内システム(IUS: Intrauterine System)」と呼ばれます。 

サイズは3cm程度と非常に小さく、一度装着すると最長5年間、黄体ホルモン(レボノルゲストレル)を子宮内に持続的に放出し続けます。 

ミレーナの仕組み

ミレーナから放出される黄体ホルモンは、主に子宮の内側(子宮内膜)に作用します。 

・子宮内膜を薄くする

ホルモンの働きで子宮内膜が厚くなるのを防ぎます。これにより、経血量が大幅に減少し、月経痛の原因となる子宮収縮を促す物質(プロスタグランジン)の産生も抑えられます。

・子宮の入口の粘液を変化させる

子宮頸管の粘液を濃く変化させ、精子が子宮内へ侵入するのを防ぎます。 

・排卵を抑制する(一部のケース)

排卵を抑制することがあります。

これらの作用により、以下のような効果が期待できます。 

ミレーナの主な効果 

・過多月経の改善

経血量が7〜8割減少するとも言われ、ナプキンを頻繁に替える必要があった方や、貧血に悩まされていた方のQOL(生活の質)を大きく改善します。

・月経困難症(生理痛)の緩和

痛みの原因物質が減るため、つらい生理痛が和らぎます。

・高い避妊効果

正しく装着された場合、1年間の妊娠率は0.2%と、非常に高い避妊効果があります。 これは、卵管結紮術(避妊手術)に匹敵するレベルです。 

子宮内膜症の治療

子宮内膜の増殖を抑えるため、子宮内膜症の症状緩和にも用いられます。 

 

【パール指数】100人の女性が1年間その方法をとった場合に妊娠する人数

避妊法 1年間の妊娠人数
(100人中)
特徴
避妊しなかった場合 85人 自然妊娠率が非常に高く、1年以内にほとんどの女性が妊娠します。
コンドーム 2〜15人 装着ミス・破損により効果が変動。
低用量ピル 約0.3人(一般使用で9人) 正しく服用すれば高い避妊効果。
ミレーナ 0.1〜0.2人 5年間効果が続く長期避妊法。使用ミスがほぼない。

出典:Trussell Jほか『Contraceptive Technology(避妊技術)第21版』Ayer Company Publishers, 2018年
※パール指数:100人の女性が1年間その避妊法を行った場合に妊娠する人数を示す国際的な指標です。

 

ミレーナと低用量ピルの違いは?

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ミレーナと同じく、ホルモンを用いて月経トラブルの改善や避妊を行う方法に「低用量ピル」があります。 

どちらも有効な選択肢ですが、作用の仕方に大きな違いがあります。

項目 ミレーナ(IUS) 低用量ピル
作用範囲 局所的(子宮内膜に直接作用) 全身的(血液を通じて全身に作用)
使用方法 医師による挿入・抜去(最長5年間) 毎日1回、決まった時間に内服
特徴 ・一度装着すれば手間がない
・全身へのホルモン影響が少ない
・血栓症リスクが極めて低い
・月経周期をコントロールしやすい
・ニキビなど副効用も期待できる(体質により個人差あり)
・毎日飲む手間がある
・血栓症リスクがわずかにある
おすすめな方 ・毎日の服用が難しい、忘れがちな方
・血栓症リスク等でピルが使えない方
・授乳中の方
・月経移動など周期を調整したい方
・服用に抵抗がない方
一番の違いは、ホルモンが作用する範囲です。 
ピルが血液に乗って全身に作用するのに対し、ミレーナは子宮内に限定して作用するため、吐き気や頭痛といった全身性の副作用が起こりにくいとされています。 

このため、血栓症のリスク(喫煙者、肥満、年齢など)でピルが服用できない方や、ピルの副作用が合わなかった方にとって、ミレーナは優れた選択肢となります。 

また、月経困難症や子宮内膜症の治療薬である「ジエノゲスト」が体質に合わなかった方の次の選択肢としても、ミレーナが検討されることがあります。 

 

更年期にも使える?HRT(ホルモン補充療法)との併用でQOLを高めるミレーナの活用法

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ミレーナは、月経のある世代だけでなく、更年期(閉経移行期)の女性にとっても非常に有用な治療選択肢となります。  

近年、「ミレーナ 更年期」での検索が増えていることからも、その関心の高さがうかがえます。

更年期には、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少により、のぼせ、ほてり、気分の落ち込みといった様々な不調が現れます。 

この治療として、不足したエストロゲンを補う「ホルモン補充療法(HRT)」が行われます。 

 

なぜHRTとミレーナを併用するのか?

更年期の治療では、不足した女性ホルモン(エストロゲン)を補うホルモン補充療法(HRT)が行われます。

しかし、子宮がある方がエストロゲンのみを補充すると、子宮内膜が過剰に増殖し、不正出血や子宮体がんのリスクが高まることが知られています。

そのため、HRTでは子宮内膜を保護する「黄体ホルモン」の併用が欠かせません。

ミレーナが果たす役割

ミレーナは、黄体ホルモン(レボノルゲストレル)を子宮内に直接・持続的に放出することで、内膜を常に薄く保ち、子宮体がんのリスクを抑える働きをします。

そのため、HRTにおける黄体ホルモン製剤(飲み薬・貼り薬など)の代わりとして使用できるのです。

役割 主な効果
HRT(エストロゲン) 更年期症状(のぼせ・ほてり・不眠・気分の落ち込みなど)を和らげる
ミレーナ(黄体ホルモン) 子宮内膜を保護し、子宮体がんのリスクを防ぐ
併用のメリット 更年期症状の改善と子宮保護を同時に実現。安全に長期治療を継続できる

 

参考:月経と女性ホルモンについて

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※黄体ホルモンであるプロゲステロンは体内で自然に作られるホルモンであるのに対し、レボノルゲストレルはプロゲステロンと同様の働きをするように合成された「合成黄体ホルモン(プロゲスチン)」です。

 

併用が適しているタイミング

特に40代後半〜50代前半の女性で、「生理不順が続きながら、更年期症状も出てきた」という時期に導入するのが効果的です。

ミレーナを用いたHRTは、黄体ホルモンを局所的に届けるため、飲み薬や貼り薬に比べて全身へのホルモン作用が少なく、安心して長期的に続けやすい治療法です。

ミレーナ×HRTのまとめ

ホルモン補充に不安がある方や、服薬を続けにくい方にもおすすめできる選択肢です。

  • HRT(エストロゲン)
    更年期症状(のぼせ・ほてり・不眠・気分の落ち込みなど)を和らげる

  • ミレーナ(黄体ホルモン)
    子宮内膜を保護し、子宮体がんリスクを防ぐ

  • 併用のメリット
    更年期症状の改善と、子宮保護を同時に実現。安全に長期治療を継続できる。
 チェックポイント
このように、HRTとミレーナの併用は「症状ケア+がん予防」を両立できる合理的な方法です。

ミレーナを用いたHRTは、飲み薬や貼り薬に比べてホルモンの全身作用を最小限に抑えられるため、安心して長期的に続けやすい治療法です。

 

 40代・50代の複合的な悩みを解決する選択肢

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特に40代後半から50代にかけては、閉経が近づくにつれて月経周期が乱れ、「過多月経」と「更年期症状」が同時に起こり、心身ともに大きな負担を感じる方が少なくありません。 

「生理の量が多くて貧血気味なのに、急にカーッと暑くなる…」

「いつ来るか分からない大量の出血に備えつつ、気分の落ち込みとも戦っている」

 このような複合的な悩みに対し、

ミレーナは「過多月経の治療」と「HRT時の子宮内膜保護」という2つの役割を同時に担うことができます。 

まさに、この年代の女性が抱える複数の悩みを一挙に解決できる、最も理にかなった治療法の一つと言えるでしょう。 

実際の治療の流れ】

当院では、まず丁寧な問診とカウンセリングを行い、必要に応じて血液検査でホルモン値を測定します。

その上で、更年期症状の程度やライフプランを考慮し、患者様一人ひとりに最適な治療法としてHRTとミレーナの併用をご提案することがあります。

【更年期におけるミレーナのメリット】

  • 子宮体がんのリスクを上げることなく、安全にHRTが続けられる 
  • 飲み忘れの心配がない 
  • 更年期に起こりがちな過多月経や不正出血も同時に治療できる 

 

ミレーナ挿入は痛い?痛みの不安をゼロに近づける方法

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ミレーナを検討する上で、最も多くの方が心配されるのが「挿入時の痛み」でしょう。  

検索キーワードでも

「ミレーナ 痛い」
「ミレーナ 挿入 痛み」
「ミレーナ 麻酔」

が常に上位を占めており、皆様の不安の大きさを物語っています。

 結論から言うと、痛みの感じ方には個人差があります。 

全く痛みを感じない方もいれば、生理痛のような鈍い痛みや、チクッとした痛みを感じる方もいらっしゃいます。  

しかし、適切な準備と医師の技術によって、その痛みは最小限に抑えることが可能です。

痛みの感じ方に影響する要因

どのような方が痛みを感じやすいのでしょうか。

主に以下の要因が挙げられます。

・出産経験の有無

経腟分娩の経験がある方は子宮口が比較的広がりやすいため、痛みが少ない傾向にあります。 一方、出産経験のない方や帝王切開だった方は、子宮口が硬く狭いため、挿入時に頸管拡張させる処置が必要なこともあり、痛みを感じることがあります。 

・子宮の位置や形状

子宮が大きく後ろに傾いている「子宮後屈」の方や、子宮筋腫などによって子宮の形に特徴がある方は、器具が挿入しにくい場合があり、痛みや違和感につながることがあります。

・不安や緊張の強さ

「痛いのではないか」という強い不安や緊張は、全身の筋肉をこわばらせ、子宮の入口も硬くしてしまいます。 これが痛みを増幅させる一因になることも少なくありません。 

ミレーナ挿入の流れ(手順と痛みの目安)

ミレーナの挿入は、通常2-3分ほどの短い処置で完了します。

安全に行うため、以下のような流れで一人ひとりの状態に合わせて丁寧に進めていきます。

診察・子宮の状態確認

まず、内診と超音波検査で子宮の形や向き、内膜の厚さを確認します。月経直後が最も挿入しやすい時期です。感染や妊娠の可能性がないかも事前にチェックします。

処置の準備

膣内を消毒して、清潔な環境をつくります。
痛みに不安がある方には、あらかじめ鎮痛剤やブレンダール麻酔を使用します。
希望に応じて静脈麻酔で眠っている間に挿入することも可能です)

ミレーナの挿入

子宮内の長さに合わせてミレーナの装着位置を決めて、細いチューブの先端にセットされたミレーナを子宮内に挿入します。

一瞬「チクッ」とするような痛みを感じることがありますが、多くの場合は数秒で終了します。

出産経験がある方は比較的痛みが少なく、未経産の方はやや強く感じる傾向にあります。チューブが挿入できない場合は、子宮頸管拡張を行います。

糸(フィラメント)の長さを調整

超音波検査にて、装着されたミレーナの位置を確認後、取り出し用のナイロン糸を23cm程度にカットします。この糸は普段まったく感じませんが、必要なときに抜去を安全に行うための目印になります。

施術後の確認と説明

超音波で位置を最終確認し、問題がなければそのまま帰宅できます。

当日はシャワーのみとし、入浴や性行為は数日間お控えください。翌日からは普段どおりの生活が可能です。

痛みを最小限にするためのポイント

  • 経験豊富な医師による挿入で痛みのリスクを軽減
  • 必要に応じて鎮痛剤や静脈麻酔を併用
  • 処置中は常に声かけを行い、不安を和らげながら進行
チェックポイント

痛みに不安がある場合は、鎮痛剤や静脈麻酔を併用することも可能です。
当院では、できるだけ痛みの少ない挿入を心がけています。

 

痛みを最小限にするための医療的工夫

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「ミレーナ挿入の流れ」でご紹介したように、処置自体は2-3分ほどで完了します。

ここでは、当院で行っている“痛みを最小限に抑えるための工夫”を詳しくご紹介します。

 

「ミレーナを入れたいけれど、挿入が怖い」

「どのくらい痛いのか想像できない」

そんな声を多くいただきます。

実際、痛みの感じ方には個人差がありますが、準備と医師の技術で大きく変わることをご存じでしょうか?

当院では、患者様の不安に徹底的に寄り添い、痛みを最小限に抑えるための様々な工夫を行っています。

 

1.挿入タイミングの最適化

月経が始まってから7日目ごろまでの、経血量が多い時期に挿入を行うのが最も理想的です。この時期は子宮の出口(頸管)が自然に少し開いて柔らかくなっており、妊娠している可能性が低く、器具の挿入がスムーズに行え、安全に装着できます。

2.丁寧なステップを踏んだ挿入処置

挿入はわずか2-3分ほどで終了しますが、当クリニックでは、以下のステップを一つひとつ丁寧に行い、患者様の負担を軽減します。

内診と超音波(エコー)検査

まず子宮の大きさ、向き、形状を正確に把握します。特に子宮後屈や子宮筋腫の位置や子宮内腔の向きなどの特徴を事前に確認することが、スムーズな挿入の鍵となります。

腟内の消毒

感染症を防ぐため、腟内を丁寧に消毒します。

子宮口の確認とミレーナの挿入

細い器具を使って子宮内腔の長さを測定し、適切な位置にミレーナを挿入します。この一連の操作を、豊富な経験を持つ医師が的確に行います。

超音波による最終確認

挿入後、ミレーナが子宮内の正しい位置に装着されているかを、再度超音波でしっかりと確認して終了です。

3.痛みへの事前準備と対処

痛みに不安のある方には、あらかじめ鎮痛剤の内服をおすすめしたり、場合によっては子宮口をやわらかくする前処置を行ったりすることも可能です。

カウンセリングの際に、ご遠慮なくお申し付けください。

 

医師の技術と経験が痛みを左右する

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実は、施術を行う医師の技術や経験も、痛みの感じ方に大きく影響します。 

子宮の形状を正確に把握し、器具をスムーズに、そして適切な位置に的確に挿入するには、熟練した手技が求められます。 

当院の特徴

当院の海老根院長は、大学病院などで長年にわたり数多くの症例を経験してきた日本産科婦人科学会認定の産婦人科専門医です。豊富な臨床経験に基づき、お一人おひとりの子宮の状態に合わせて、できる限り負担の少ない、丁寧な挿入を心がけております。

それでも痛みが不安な方へ【静脈麻酔という選択肢】

 「説明は分かったけれど、それでも痛みが怖い」

「過去の婦人科処置で強い痛みを感じた経験がある」

このような方のために、当院では静脈麻酔(眠る麻酔)を併用してミレーナを挿入する選択肢もご用意しております。 

静脈麻酔を使用すれば、うとうとと眠っている間に施術がすべて終わるため、痛みや不安を感じることはほとんど感じずに処置を受けられます

 ・ミレーナ挿入費用(自費診療の場合)
78,000円(税込)

・静脈麻酔費用(オプション)
55,000円(税込) 

 実際に静脈麻酔を併用した方からは「気づいたら終わっていた」「怖さが全くなく、本当に安心だった」という声を多くいただいています。

 費用が高くても安心を求める患者様のご要望に合わせて、麻酔をご用意しております。

豊富な経験を持つ医師による安全で的確な手技、痛みへの最大限の配慮、そして何より患者様が安心して施術を受けられるための環境づくり、そのすべてが含まれています。 

 痛みに極度の不安を感じる方こそ、安心して身を委ねられる経験豊富な医師と、麻酔という選択肢があるクリニックを選ぶ価値があると考えております。 

 

ミレーナのメリット・デメリット

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ミレーナは優れた治療法ですが、他の医療行為と同様にメリットとデメリットが存在します。 

両方を正しく理解し、ご自身に合うかどうかを判断することが大切です。 

【メリット】 

・最長5年間、高い効果が持続し、一度挿入すれば毎日の手間がない

・月経量が大幅に減り、生理痛が緩和されるためQOLが向上する 

・ピルが使えない方(血栓症リスク、副作用など)でも使用できることが多い

・全身へのホルモン影響が少なく、副作用が出にくい

・抜去すれば、妊娠する能力は元に戻る

・保険適用(過多月経・月経困難症)の場合、費用負担が軽減される 

【デメリット】 

・不正出血
装着後36ヶ月は、少量の出血や月経周期以外の出血が続くことがある(最も多い副作用ですが、時間とともに軽快します)。

・位置異常・脱出
まれにミレーナの位置がずれたり、自然に抜け落ちたりすることがあります(特に装着後数ヶ月や月経時に多い)

・挿入・抜去時の痛みや違和感
個人差がありますが、処置に伴う痛みを感じることがあります。

・感染症
まれに骨盤内炎症性疾患(PID)のリスクがあります。

・費用
保険適用外(避妊目的など)の場合、初期費用が比較的高額になります。 これは、5年間高い効果と安心のための投資と考えることもできます。 

・卵巣のう胞(嚢腫)
ホルモンの影響で卵巣に水が溜まった袋(のう胞)ができることがありますが、多くは一時的なもので自然に消失します。 

チェックポイント

これらのデメリットについても、事前に医師から詳しい説明を受け、納得した上で治療を選択することが重要です。 

 

ミレーナに関するよくある質問

ミレーナに関して、患者様から特によくいただくご質問にお答えします。

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Q1. ミレーナの挿入は痛いですか?

痛みの感じ方には個人差があります。

特に出産未経験の方は痛みを感じやすい傾向にありますが、経験豊富な医師による丁寧な施術と、希望による静脈麻酔(自費55,000円)で痛みを最小限に抑えることが可能です。

※当院では希望に応じて麻酔を併用でき、痛みを伴わない挿入も可能です。

Q2. ミレーナで太ることはありますか?

ミレーナが直接的に体重を増やす医学的根拠はほとんどありません。

ホルモンの影響で一時的にむくみを感じる方もいますが、多くは一過性です。むしろ月経前の食欲変化がなくなることで、体重が安定する方もいます。

Q3. ミレーナ装着後に臭いが気になります。なぜですか?

臭いの多くは、腟内フローラの乱れや軽い感染症(細菌性腟症など)によるものです。

通常は一時的で自然に落ち着きますが、悪臭・痛み・発熱を伴う場合は受診が必要です。当院では、挿入前に感染症チェックを行い、安全な環境で装着しています。

関連ページ:挿入後の臭いが気になる方はこちら

Q4. 性行為や入浴はいつからできますか?

挿入当日はシャワーのみにし、性行為・タンポン・湯船入浴は1週間ほど控えるのが安全です。

翌日以降は通常の生活が可能ですが、医師の指示に従ってください。

Q5. 更年期でもミレーナは使えますか?

はい。ミレーナが入っている状態でも、更年期障害の治療(HRT:ホルモン補充療法)が可能です。

ミレーナは黄体ホルモンを子宮内に直接届けるため、子宮体がんのリスクを抑えながらHRTを安全に継続できます。さらに、過多月経や不正出血の改善にも有効で、「更年期の月経+ホルモン不調」を同時にケアできます。

Q6. ミレーナの糸はパートナーに当たりますか?

通常は腟の奥にあり、性行為で感じることはほとんどありません。まれに「糸が当たる」と感じる場合もありますが、その際は糸の長さを微調整できます。違和感がある場合は受診時にご相談ください。

Q7. いつ抜けばよいですか?交換時期は?

ミレーナは原則5年ごとの交換が推奨されています。

避妊目的の場合は、5年経過時に新しいものを入れ替えることで効果が継続します。妊娠を希望する場合は、抜去後すぐに自然な排卵周期に戻り妊娠可能です。不正出血や痛みなどの異常がある場合は、早めの受診をおすすめします。

Q8. 効果はいつから現れますか?

避妊効果は装着直後から発揮されます。

月経量の減少や生理痛の改善は、通常2〜3か月で実感される方が多いです。
初期は不正出血が続く場合がありますが、次第に落ち着いていきます。過多月経や月経困難症の治療目的の場合も、3〜6か月を目安に安定します。

Q9. ミレーナが外れたら気づけますか?

外れた場合、不正出血や月経量の変化(急な増加)で気づく方が多いです。

装着後1か月以内はまれに自然脱出することがあります。
そのため、挿入1か月後の位置確認検診を受けることが重要です。

Q10. ミレーナをやめる(除去する)のはどんなとき?

主な理由として以下が挙げられます。

・妊娠を希望する
・感染症を起こした
・不正出血などが続いてつらい

抜去後はすぐに妊娠が可能です。
症状が気になる場合は医師にご相談ください。

 

【まとめ】痛みや副作用が不安な方こそ、経験豊富な婦人科医にご相談ください

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ミレーナは、過多月経や月経困難症に悩む多くの女性のQOLを大きく改善し、長期にわたる確実な避妊を可能にする、非常に優れた治療法です。 

しかし、その一方で

「挿入時の痛み」「不正出血などの副作用」「費用のこと」など、

多くの不安がつきまとうのも事実です。 

大切なのは、そうした不安や疑問を一つひとつ解消し、ご自身が納得した上で治療に臨むことです。 

そのためには、ご自身の体の状態を正確に診断し、あらゆる疑問に真摯に答えてくれる、信頼できる医師の存在が不可欠です。 

ミレーナの挿入は、痛みが不安という方も多いですが、当院では経験豊富な婦人科医が痛みに最大限配慮して施術を行っています。 さらに、静脈麻酔による無痛での挿入も可能ですので、痛みに弱い方、不安が強い方も、どうぞ安心してご相談ください。 

月経に関する悩みを「仕方ないもの」と諦めずに、ぜひ一度、当院のカウンセリングにお越しください。 

あなたらしい毎日を送るためのお手伝いができれば幸いです。 

不安を一人で抱えずに、まずはご相談ください。
あなたの身体の状態に合わせて、最適な治療方法を一緒に考えましょう。

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院長 海老根真由美

白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)

産婦人科医師・医学博士

埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。

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