モナリザタッチを受けたいけど感染症がある方へ|治療後の施術可否と注意点を婦人科女医が詳しく解説
更新日:2025.10.17

「デリケートゾーンの不快な症状を改善したいから、モナリザタッチに興味がある。でも、過去に性感染症(コンジローマやヘルペス)にかかったことがある…」
「今、膣炎(カンジダなど)の症状があるけれど、施術は受けられるのだろうか…」
このような感染症に関するお悩みや不安から、モナリザタッチの施術をためらったり、他院で断られてしまったりした経験はありませんか?
諦めるのはまだ早いかもしれません。
結論からお伝えすると、感染症の既往がある方や、現在治療中の方であっても、症状が落ち着き、医師が診察で安全と判断できる状態であれば、モナリザタッチを受けられる場合があります。
白金高輪海老根ウィメンズクリニックでは、3,600件を超える豊富なモナリザタッチ施術実績を有しています。
婦人科専門医が患者様お一人おひとりの膣や外陰部の状態を丁寧に診察し、
長年の臨床経験に基づいて
「いつ・どのように施術すべきか」を的確に判断します。
「感染症だから一律NG」
という画一的な判断ではなく、
患者様の体調や炎症の有無を第一に考え、最も安全で効果的なタイミングをご提案いたします。
この記事では、感染症がある場合の施術可否や注意点について、詳しく解説します。
目次
感染症があってもモナリザタッチを受けられることがある

多くの方が「感染症にかかったらレーザー治療はできない」とお考えかもしれません。
しかし、最も重要なのは「感染や炎症が活動期にあるかどうか」です。
ウイルスや細菌が活発に増殖している時期(活動期)にレーザーを照射すると、炎症を悪化させてしまう可能性があるため、施術は控えます。
一方で、治療によって症状が治まり、感染が活動していない状態(非活動期)であれば、安全に施術を再開できるケースが多くあります。
当院ではまず、婦人科専門医が膣や外陰部の粘膜状態・炎症の有無などを丁寧に確認します。
そのうえで、モナリザタッチの施術が可能かどうかを医学的根拠に基づいて判断し、ご説明いたしますのでご安心ください。
施術を控えたほうがよいケース

安全に施術を行うため、次のようなケースでは一時的に施術を見合わせる、または延期をご提案することがあります。
・感染や炎症が活動期の場合
尖圭コンジローマの病変(イボ)が確認できる場合、性器ヘルペスで水ぶくれや潰瘍がある場合、カンジダや細菌性膣症による強いかゆみ・痛み・異常なおりものがある場合は、炎症が活発な「活動期」にあたります。
この時期は症状を悪化させる恐れがあるため、施術は行いません。まずは原因となっている疾患の治療を優先し、治癒してから(症状が完全に落ち着いてから)再開します。
・潰瘍や出血を伴う場合
ヘルペスなどで粘膜に潰瘍(ただれ)がある場合や、原因不明の強い出血がある場合は施術を避けます。
ただし、月経の終わりかけや膣内の擦過傷によるピンクのおりものが出ている場合には、膣内の水分をしっかりと取り除いてモナリザタッチのレーザーがなるべく損なわれないように配慮しながら、医師の判断で施術可能な場合もあります。
・妊娠中・授乳中の場合
妊娠・授乳中は感染症ではありませんが、ホルモンバランスの影響で膣粘膜が非常に敏感になっている時期です。
安全を最優先に、当院では妊娠中や分娩直後は施術を控えています。妊娠や出産が終わり、体調が安定したタイミングでの施術をおすすめします。
【疾患別】モナリザタッチの施術可否と注意点

以下は、感染症や関連疾患ごとの施術可否と注意点の目安です。
最終的な判断は医師による診察のうえで行います。
コンジローマ(HPV感染)
・施術できるケース
治療で病変が完全に消失し、再発がない場合
・施術を控えるケース
病変が活動中(イボがある場合)
・補足
コンジローマそのものの治療は切除や薬剤による専門治療が基本です。
性器ヘルペス
・施術できるケース
潰瘍が治まり、完全に治癒している場合
・施術を控えるケース
発症中(水疱・潰瘍・痛みがある場合)
・補足
再発しやすい部位は、医師がレーザーの照射範囲や密度を個別に調整し、安全に施術します。
膣炎(カンジダ・細菌性膣症など)
・施術できるケース
治療により炎症が治まっている場合
・施術を控えるケース
かゆみや異常なおりものなど炎症症状が強い場合
・補足
難治性の膣炎の場合で何をしてもかゆみが治まらない患者様の中に、モナリザタッチのレーザー治療が非常に有効な患者様がいらっしゃいます。
細菌の感染をコントロールして治療を行います。
また、膣粘膜の血流が改善し、善玉菌(デーデルライン桿菌)が棲みやすい環境を整えることで再発予防に役立つ可能性があります。
びらん・ポリープ・軽度の出血
・施術できるケース
びらんやポリープはモナリザタッチの施術とは直接は関係ありません。ただし、膣レーザーの施術前に治療をお勧めします。
・施術を控えるケース
強い炎症や多量の出血を伴う場合
・補足
子宮膣部びらん
レーザー焼灼により改善することがあります。治療希望の方はお申し出ください。
子宮頸管ポリープ
外来での切除が標準治療であり、保険診療での施術が可能です。
子宮内膜ポリープ
出血が持続する場合、切除術が標準治療です。
施術可否の早見表
状況 | 施術可否の目安 | 備考 |
---|---|---|
コンジローマ(病変あり) | × 不可(活動期) | 治療で病変が消失し、再発がないことを確認後に検討します。 |
コンジローマ治療後(病変なし) | ○ 可能(医師判断) | 治療後の状態を確認し、再発がなく上皮化が認められれば施術を行います。 |
ヘルペス発症中(水疱・潰瘍あり) | × 不可(活動期) | 炎症が落ち着き、治癒後2〜3週間経過してから再開が目安です。 |
ヘルペス治療後(治癒済) | ○ 可能(医師判断) | 再発がなく上皮化が確認できれば施術を行います。 |
膣炎(かゆみ・分泌が強い時期) | × 不可(炎症期) | まずは治療で炎症を鎮めてから施術を検討します。 |
膣炎治療後(症状なし) | ○ 可能(医師判断) | 治癒を確認後、照射が可能です。 |
子宮膣部びらん(軽度・出血少量) | ○ 可能(医師判断) | 一般的な膣レーザー施術は可能です。 |
子宮頸管ポリープ | △ 要検討 | 切除が標準療法。治癒後に膣レーザーを行います。 |
妊娠中・授乳中 | × 原則控える | 膣粘膜が敏感な時期のため、再開時期は医師の指導に従います。 |
施術再開の目安
疾患 | 再開目安 |
---|---|
コンジローマ | 病変が消失し、再発がないことを確認後(目安:約1か月) |
ヘルペス | 完全治癒後、2週間以上経過してから |
膣炎 | 症状がなく、検査で陰性を確認してから |
びらん・ポリープ | 処置後2週間程度(治癒を確認してから) |
※上記はあくまで一般的な目安です。
粘膜の回復状態には個人差があり、最終判断は必ず医師が行います。
海老根ウィメンズクリニックの診察と安全管理体制

感染症の既往がある方にも安心して施術を受けていただけるよう、当院では以下の体制を整えています。
・婦人科専門医による丁寧な診察
内診で膣内や外陰部の状態を確認し、必要に応じて各種検査や超音波検査を行います。
子宮や卵巣の状態、骨盤底筋の緩みなども含めて、総合的に診察します。
・オーダーメイドの照射設定
粘膜の状態や既往歴に合わせ、レーザーの照射範囲・密度・深度を細かく調整します。
ヘルペス再発リスクがある場合は照射出力を弱めるなど、安全性を最優先します。
・感染症既往がある方への特別管理
炎症を起こしやすい傾向がある方には、通常より浅い層への照射や、施術後の保湿ケアやエビネフローラなどの善玉菌サプリで膣内環境を強化。
既往歴を考慮した管理体制で、安全に施術を行います。
よくある質問(FAQ)

Q1.性感染症の経験があると、モナリザタッチは受けられませんか?
A1.一概に「受けられない」とは限りません。感染や炎症が活動期でなければ、施術できる場合があります。まずは婦人科専門医の診察で安全性を確認し、最適な時期をご提案いたします。
Q2.コンジローマ治療後でも受けられますか?
A2.はい、病変が消失し再発がない場合は施術可能です。モナリザタッチは粘膜環境の改善により再発抑制に寄与する可能性があります。ただし、コンジローマそのものの治療は専門的な治療が必要です。
Q3.ヘルペスが再発しやすい体質でも大丈夫ですか?
A3.発症中は施術を行いませんが、治癒後2週間以上経過していれば可能です。照射範囲や出力を調整しますので、ご相談ください。
Q4.膣炎(カンジダ・細菌性膣症)を繰り返していますが、受けられますか?
A4.まずは炎症の治療を優先します。症状が落ち着いた後に施術することで、膣粘膜の血流改善や膣内環境の安定により、再発予防に役立つ場合があります。
Q5.びらんやポリープ、軽い出血がある場合でも受けられますか?
A5.強い炎症や多量の出血がなければ施術できるケースもあります。びらんは表層の焼灼で改善することがありますが、ポリープは外来での切除が標準治療です。診察で適切な方法をご提案します。
Q6.妊娠中・分娩直後でもモナリザタッチは受けられますか?
A6.当院では妊娠中・分娩直後の施術は控えています。授乳中の場合、ご相談ください。安全に再開できる時期は診察で個別にご案内いたします。
Q7.過去の感染症について申告は必要ですか?
A7.はい。施術の安全性と効果を高めるため、既往歴は必ずお伝えください。
【まとめ】感染症の既往があっても、まずはご相談ください

モナリザタッチは、感染症や膣炎の症状が活動的でなければ、安全に受けられる場合があります。難治性の膣炎の場合、なかなか治まらない場合もありますが、診察したうえで判断いたします。
膣粘膜の健康を取り戻すことで、膣炎や乾燥などの不快症状を軽減し、善玉菌を保持して再発予防にもつながる可能性があります。
- 感染症の既往があるからと諦めていた方
- 他院で施術を断られた方
- 自分の状態でも受けられるか不安な方
このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
3,600件以上の実績をもつ婦人科専門医が、あなたの状態に合わせた安全で最適な施術プランをご提案いたします。
オンライン診療も実施中

白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)
産婦人科医師・医学博士
埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。