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若年女性の性交痛|ピル世代の新たな課題「女性器の発育と少子化への影響」と性交痛治療「モナリザタッチ」

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性交時に強い痛みを感じてしまう「性交痛」。

「彼氏と別れた」
「結婚を諦めた」

「破談になった」
「子どもを産みたくないと感じてしまった」

そんな切実な声を、私たちは日々の診療の中で耳にしています。性交痛は、単なる身体の不調にとどまらず、恋愛や結婚、妊娠・出産といった人生の選択肢そのものに影響を与える、深刻な問題です。

最近では、10代〜30代の若い世代にも性交痛を訴える方が増えています。その背景には、低用量ピルの普及や女性器の発育に関わる新しい課題が潜んでいるのかもしれません。

本記事では、現代女性に増えている性交痛の実態や、その要因と考えられる“女性器の未発達”の問題、そして少子化との関係性について、医療現場からの視点で詳しく解説します。

モナリザタッチをはじめとした治療法についてもご紹介していますので、「自分のことかもしれない」と感じた方は、ぜひ最後までご一読ください。

少子化と開業医の減少に感じる医療現場の危機感

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昨日は、セミオープンシステムを導入している愛育病院との連携会議に参加してきました。

思い返せば、12年前の開業当初は港区にも妊婦さんが多く、連携している医療機関もたくさんありました。港区でも特に高輪地区は出産数が非常に多く、私のクリニックでも1か月に50名の妊婦さんが健診で通われていました。当然、愛育病院主催の連携会議にも30名ほどの医師が参加しておりました。ところが今回の会議には、参加していたのは開業医がほんの数名。参加され、発表されている医師のほとんどが病院勤務の医師で、産科開業医の参加が予想以上に少なくて、正直驚いてしまいました。

「少子化が進むというのは、妊婦さんが開業医の元を訪れなくなる、ということでもあるのかもしれない」──そんな実感を強く持った一日でした。

実際、日本の2024年の出生数は約72万人と、9年連続で過去最低を更新。
一方で死亡数は出生数を上回り、「自然減」と呼ばれる状態が18年も続いています。

このまま人口減少が加速していったら、日本の未来はどうなってしまうのでしょうか。医療現場にいる身としても、不安を感じずにはいられません。

性交痛に悩む若年女性の増加と未発達な女性器の現実

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最近、10代〜30代の女性で「性交痛」を訴えて来院される方が増えています。

若年者の性交痛。

産婦人科医にとって、あまり注目されてこなかった領域ですが、実際にお話を伺ってみると、想像以上に多くの未婚女性が性交痛に悩んでおり、その影響で妊娠や結婚をあきらめてしまっている方もいらっしゃるようです。

診察をしてみると、目立った形態的な異常は見られないものの、膣や外陰部がとても小さく、発達が未熟な印象を受けるケースが多くあります。つまり、第2次性徴が十分に進んでおらず、性器の成長が不完全な状態に近いと感じられるのです。

そういった方のうち、90%以上が低用量ピルを服用されているのも興味深い点です。

低用量ピルの普及と「ピルが当たり前の時代」

私自身、1997年ごろに大学で低用量ピルの治験に関わっていました。

当時は、月経不順や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の治療に「カウフマン療法」というホルモン療法が主流でしたが、ホルモン量が多いために、頭痛・吐き気・嘔吐・むくみ・体重増加などの副作用が多く見られました。その点、低用量ピルは副作用も比較的少なく、日常的に服用できる点で画期的だと感じていたのを思い出します。

1999年に、低用量ピルは認可され、保険適応で処方できるようになりました。子宮筋腫や子宮内膜症、月経困難症などへの適応も広がり、さらに避妊目的での服用もごく一般的になり、まさに「ピルが当たり前の時代」へと変化していったように思います。

これまで低用量ピルは、多くの患者様にとって生理痛から解放される夢の薬として使用されてきました。最近では、さらにホルモン量を抑えた「超低用量ピル」も登場し、月経が全く来ない快適な女性の日常生活を作り出し、より幅広い年代の女性に処方されるようになってきています。

月経抑制と女性器の発育への影響

その中で、「月経がまったく来ないけれど大丈夫でしょうか?」というご相談を受けることが増えてきました。月経困難症に対しては、小学生の患者様にもピルが処方されるようになり、10代からピルを服用するのが当たり前という世代が増えてきているのを実感しています。

こうした背景の中で、子宮や膣が完全に成長しきっていない時期から低用量ピルを服用し始めることがあり、産婦人科の一般診察である経腟エコーや子宮鏡を用いた視診や双合診を受けることなく低用量ピルが処方されることがあります。

成長過程にある小さな子宮や卵巣、膣、外陰部を持つ患者様に対して、早い段階で低用量ピルによる排卵が抑制されると、エストロゲンが低く安定して分泌されるようになます。女性性器が本来の成長をしないまま、成人になってしまう可能性があります。そして、成人になっていざ性交渉を試みようとしたときに、「痛くてできない」という現実に直面される方も少なくありません。

実際、日常の診察を通じて、そのような“未成熟さ”を感じさせる女子性器を持つ若い患者様に出会うことが増えています。「女性器の成長をどのように促していくべきか」――これは、今の時代ならではの新しい課題であると感じています。

可能であれば、ピルの服用を一時的に中止し、自然な月経を経験してもらうことが、発育にとって良い影響をもたらすのではないかと考えています。

ですが、実際の診療では「月経時の痛みがつらくて怖い」「ピルをやめたら妊娠してしまうのではないかと不安」といった理由から、中止に踏み切れない方が多いのが現状です。

一人ひとりの症状や背景に寄り添いながら、適切な時期に、適切な治療と見守りを行うことの重要性を改めて感じています。どうやって、自然に性交渉を受け入れることができるようになるのか?できない場合、誰に相談したらいいか?今の日本の社会では、正解がないように思います。なかなか、教育しにくい分野です。

性交痛の治療方法とセルフケア指導

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性交痛の方にご提案しているのが、まず、どの部分が痛いか確認すること。できれば、鏡を使って外陰部を認識して、痛い部分を確認して、その場所の保湿とマッサージをすることをお勧めします。

実際には、ご自身の外性器に触れることに強い抵抗を感じる方も少なくありません。そのため、最初は日常の外陰部の洗浄を意識していただき、痛い場所や硬い組織の部分をマッサージするといった優しいアプローチからスタートしていただいています。

慣れてきたら、次の段階として膣の中にご自身の指をゆっくりと入れる練習を行います。ダイレーターという専用の器具を使用している医療機関もありますが、当クリニックでは、器具を使用する前にまず「自分の指で無理なく触れてみる」ことから始めるよう指導しています。自分のペースで進められるため、心理的な負担も少なく、取り組みやすい方法です。

その後、潤滑ジェルを使いながらの性交を試していただきます。マッサージしても性交が難しい場合には、最終的な選択肢として「モナリザタッチ(膣レーザー治療)」を導入しています。

「モナリザタッチ」の詳細はこちら

当院独自のジェル製品とその効果

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ちなみに、当クリニックで開発した「EBINEジェル」と「EBINEセラム」は、本来は更年期以降の性交痛の緩和を目的として作られた製品です。ところが、意外にも若年層の患者様からも高い評価をいただいており、私たちも驚いています。

EBINEジェル」は保湿のため、「EBINEセラム」は皮膚の再生を促すために使用します。

この2つのアイテムを使用した外陰部のマッサージを続けることで、約半数の方が、性交が可能になるという嬉しい変化が見られています。残る約半数の方には、モナリザタッチによる治療を併用し、さらなる改善を目指しています。

「EBINEジェルとセラム」の詳細はこちら

性交痛と少子化のつながりに注目を

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「性交痛が原因で、交際中の彼と別れなければならなかった」

「将来、結婚生活を楽しめる自信がなく、話が破談になってしまった」

「性交痛を考えると、子どもが欲しいと思えない。だから結婚にも前向きになれない」

このような理由で、子どもが欲しくないという考えに到着してしまうことがあるようです。

産婦人科医として、このようなご相談を受ける機会が増えており、性交痛が女性の人生に与える影響の大きさを日々実感しています。これは、個人の問題にとどまらず、将来的には少子化にも密に関係してくる深刻な社会的課題だと感じています。

健康な子どもを育てることが大切であるのと同じように、女性の身体、特に性器が正しく成熟し、健やかに保たれることも、とても重要なことです。

現代は学歴や進学、受験といった「頭」を中心にした価値観が重視されがちですが、もう一度原点に立ち返って、「心と体の健やかな成長」「安心して子どもを迎え、育てる準備」に目を向ける必要があるのではないかと思います。

「女性性器を適切に成長させること」は、将来の妊娠や出産、パートナーシップの形成にもつながる大切なテーマです。そしてそれは、社会全体で取り組むべき“新たな少子化対策”の一つになる可能性があると考えています。

モナリザタッチを活用した“女性器の成長支援”という選択肢

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当クリニックでは、性交痛に悩むすべての年代の方々に向けて、膣レーザー治療「モナリザタッチ」を積極的にご提案しています。

がん治療後の方だけでなく、将来的に妊娠を希望される若い世代の方々にも、より低価格でご案内できるよう努めております。

「私には関係ないかも」「恥ずかしいので相談できない」と思っていた方も、まずは気軽にご相談ください。

小さな一歩かもしれませんが、その一歩が、ご自身の未来を大きく変えるきっかけになるかもしれません。精一杯サポートさせていただきたいと思います。

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院長 海老根真由美

白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長
海老根 真由美(えびね まゆみ)

産婦人科医師・医学博士

埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターでの講師および病棟医長の経験を積み、その後、順天堂大学で非常勤准教授として活躍。
2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。
女性の人生の様々な段階に寄り添い、産前産後のカウンセリングや母親学級、母乳相談など多岐にわたる取り組みを行っています。更年期に起因する悩みにも対応し、デリケートなトラブルにも手厚いケアを提供しています。

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